STマイクロエレクトロニクスがSTM32統合プラットフォームを発表
STマイクロエレクトロニクスは、産業機器や車載機器、ロボットに対応するSTM32マイクロコントローラ(マイコン)の統合プラットフォームを発表しました。この戦略の一環として新たに「STM32A」ファミリが追加され、車載システムや機能安全が重視されるシステムへ対応範囲を拡大します。20年以上にわたる開発実績を基盤に、安全性やセキュリティ、長期供給要件に対応しながら、開発資産の再利用と市場投入までの期間短縮を支援します。
分野横断型プラットフォームの狙い
組み込みシステム分野では、産業機器や車載システムにおいてリアルタイム制御やセキュアな動作、機能安全、コネクティビティ、AI処理といった共通要件が増加しています。発表された統合プラットフォームは、一貫したアーキテクチャとソフトウェア基盤を提供することで、開発者が実績ある資産を再利用できるようにするものです。
STマイクロエレクトロニクスでマイクロコントローラ・デジタルIC・RF製品グループ 社長を務めるRemi El-Ouazzane氏は、細分化された開発環境を減らしてソフトウェアを最大限に再利用し、マイコン技術を共通基盤へ集約する取り組みが求められているとした上で、「STM32をあらゆる業界の基準となるマイコン・プラットフォームにしていきたいと考えています」とコメントしています。
開発エコシステムと共通プロセス技術
プラットフォームは、Arm Cortex-Mプロセッサと共通のアーキテクチャ設計原則を採用しており、ファミリ間での一貫した開発環境とソフトウェアやIPの展開を可能にしています。開発環境としては、ソフトウェア・エコシステムのSTM32CubeやArmエコシステム、既存のワークフローを引き続き活用できます。
製造基盤には、STの40nm Flashメモリ技術および相変化メモリを集積した18nm FD-SOI技術に加え、TSMC社のeNVM技術が用いられます。また、長年のパートナーであるArm社とともに、1000億個以上の機器で採用されているArm Cortex-Mポートフォリオの将来像を形作り、フィジカルAIに必要なマイコン基盤の構築を進めています。
車載や高安全性システム向けの「STM32A」
新たに追加される「STM32A」ファミリの最初の3製品は現在サンプル出荷中で、2027年に本格的な提供開始を予定しています。展開されるラインアップの対象分野は以下の通りです。
- STM32A4:エントリ・レベルの車載ローカル制御ユニットおよび安全システム向け
- STM32A5:中規模クラスの産業用オートメーションやロボット、エネルギー・システム向けの安全性重視アプリケーションおよび車載用アプリケーション向け
- STM32A9:リアルタイム制御や低遅延、イーサネット、および予測可能な通信が不可欠な、安全性重視のマルチドメイン制御向け
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、約49,000名の従業員を擁し、最先端の製造設備を有する総合半導体メーカーです。約20万社を超える顧客や数千社のパートナー企業と協力し、半導体ソリューションの開発に取り組んでいます。2027年末までに再生可能エネルギーの使用率を100%にする計画を掲げています。
本記事はSTマイクロエレクトロニクスの発表をもとに作成されています。
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