退職後も続く関係ゼロが50代後半で43.8%に増加 SCIAが管理職調査を公表
セカンドキャリア・インキュベーション協会(SCIA)は、45〜59歳の課長クラス以上の正社員300人を対象に実施した「管理職の『社会資本』実態調査」について、年齢別および役職別の分析結果を公表しました。
調査によると、会社を離れた後も個人的に連絡を取り合う関係が「0人」と答えた割合は、45〜49歳の21.8%から55〜59歳では43.8%へと約2倍に増加しています。将来のキャリアに対する不安はどの年齢層でも6割強と差がない一方、将来に向けて「現在何も取り組んでいない」層は年齢が上がるにつれて増加する傾向がみられました。
退職後に続く関係「0人」は年齢とともに増加
仕事上で月1回以上やり取りする相手のうち、会社を離れた後も個人的に連絡を取り合うと思う相手について尋ねたところ、「0人」と回答した割合は45〜49歳で21.8%、50〜54歳で39.0%、55〜59歳で43.8%となりました。平均人数も45〜49歳の6.4人から、50〜54歳は4.7人、55〜59歳は3.2人へと減少しています。
55〜59歳の内訳をみると、「0人」の43.8%と「1〜2人」の18.8%を合わせて62.5%が2人以下となり、「10人以上」と答えた人は12.5%にとどまりました。

また、過去1年間に会社名や肩書きを使わずに自己紹介する機会が「ほぼない」人は、45〜49歳で36.4%、50〜54歳で49.5%、55〜59歳で52.1%と年齢とともに増加しています。仕事関係以外の人から経験や知識を頼りに相談や依頼を受けたことが「ない」とする割合も、45〜49歳の41.8%から、50〜54歳で56.4%、55〜59歳で57.6%へと上昇しました。

不安の割合は横ばいも「何もしていない」層が増加

会社を離れた後のキャリアに不安を感じる人の割合は、45〜49歳が65.5%、50〜54歳が61.4%、55〜59歳が61.1%で、年齢による大きな差はみられませんでした。

一方で、将来に向けて現在何も取り組んでいない人の割合は、45〜49歳で49.1%、50〜54歳で55.4%、55〜59歳で63.2%と上昇しています。具体的な取り組み内容では、45〜49歳で「資格の取得」が25.5%、「副業」が21.8%だったのに対し、55〜59歳ではそれぞれ11.8%、6.2%へ低下しました。「社外の人との人脈づくり」については、どの年齢層でも17〜18%で推移しています。

役職別では課長クラスが最も肩書きなしの機会が少ない結果に
役職別の集計では、肩書きなしで自己紹介する機会が「ほぼない」と回答した割合は、課長クラスが53.8%、次長クラスが44.4%、部長クラスが39.6%となりました。続く関係が「0人」とする割合も、課長クラスの41.3%に対して部長クラスは31.9%となっています。「社外の人との人脈づくり」に取り組んでいる人の割合は、課長クラスの14.5%に対し、部長クラスは25.3%でした。
なお、従業員規模(100〜299人/300〜999人/1,000人以上)による分析では、結果にほとんど差がなかったとしています。

セカンドキャリア・インキュベーション協会代表の小口彩子氏は、年齢とともに意欲が下がったというよりも、社内での役割が重くなるにつれて社外で自分の名前を使う機会が減少していく構造があると指摘し、肩書きを外した言葉で経験を語る場を持つことの重要性に言及しています。
調査の概要
- 調査名:管理職の「社会資本」実態調査
- 調査の対象:全国の45〜59歳の正社員、課長相当以上、現在の勤務先での勤続年数:5年以上、勤務先の従業員規模:100人以上の方
- 有効回答数:300人(45〜49歳55人、50〜54歳101人、55〜59歳144人/部長クラス91人、次長クラス36人、課長クラス173人)
- 調査方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
- 調査実施日:2026年9月29日(火)〜2026年9月30日(水)
- 調査実施機関:株式会社ネオマーケティング(東証スタンダード上場)
- 備考:構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。続く人数の設問は、やり取りする相手を1人以上と回答した299人が対象です。45〜49歳(55人)、次長クラス(36人)は回答者数が少ないため、数値は参考値とされています。
本記事はセカンドキャリア・インキュベーション協会(SCIA)の発表をもとに作成しました。
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