NordVPNがカード不正調査を発表 スマホ決済悪用が1年で約3倍に急増
サイバーセキュリティ企業のNordVPN(本社:オランダ・アムステルダム、日本代表:小原拓郎)は、クレジットカードの不正利用に関する調査結果を発表しました。同社の脅威分析チームがダークウェブ上の議論を分析したところ、盗んだカードをApple PayやGoogle Payなどのスマホ決済に登録する手口に関する話題が、この1年で約3倍に増えていることが判明しました。日本クレジット協会の集計によると、2025年(1~12月)における国内のクレジットカード不正利用被害額は年間510.5億円にのぼり、このうち93%を番号盗用が占めています。
盗難カードがスマホ決済へ登録される4つの背景
NordVPNは、手口が広がる背景として以下の4つの理由を挙げています。
- ネット通販ではカード会社による本人確認(3Dセキュア)の導入が進み、カード番号単体では決済が完了しにくくなったこと(国内でも2025年3月末までにネット通販事業者への導入が原則として求められた)
- スマホ決済では登録時の本人確認を通過すれば、その後の支払いは登録した端末の顔認証や指紋認証で行われるため、一度突破すれば繰り返し利用できること
- ICチップの普及で磁気ストライプを複製した偽造カードが使いにくくなる一方、スマホ決済に登録すればカード本体がなくても店頭のタッチ決済で買い物が可能なこと
- 登録したカードで店頭の商品やギフトカードを購入して転売することで、現金に換えやすいこと
登録時の確認コードを狙う手口
カードをスマホ決済に登録する際、カード会社はSMSで届くコードやアプリでの承認を用いて本人の確認を行っています。犯罪者はこの確認を突破するため、カード会社や銀行の担当者を装って持ち主に連絡して確認コードを聞き出す手口や、フィッシング、携帯電話番号を乗っ取る「SIMスワップ」でコードを横取りする手口などを用いています。

ダークウェブ上では、確認コードの窃取に関する話題が増加しているほか、スマホ決済への登録に成功しやすいとうたう「ウォレット対応」カードも販売されている状況が確認されています。

ダークウェブ上では、盗まれたカードが使用可能かどうかに応じて格付けされ、販売されています。販売者が今後も使えると見込むカードは約22ドル(約3,300円、※1ドル=150円で換算)、状態が「新鮮」とされるカードは約35ドル(約5,300円)、「残高5,000ドル以上」とされるカードは約38ドル(約5,700円)で売られている一方、止められている可能性が高い古いカードはまとめ売りで1枚約2ドル(約300円)となっています。出品全体の平均価格は約10ドル(約1,500円)で、日本のカードは中央値27ドル(約4,000円)でした。また、販売者の約8割が使えなかった場合の返金や交換の保証を付けています。
カード情報だけでなく個人情報の売買も行われており、分析対象となった最大のマーケットプレイスでは、米国の社会保障番号と生年月日が付いたカードの価格中央値が18.85ドルと、情報がないカード(11.70ドル)より約6割高く取引されていました。氏名や住所、電話番号など本人の情報が3つ以上付いたものは23ドルを超え、カード失効後も残った個人情報は「デッド・フルズ」と呼ばれ1件約1ドル(約150円)で売買されています。
NordVPN最高技術責任者(CTO)のマリユス・ブリエディス氏は、決済カードはすぐに停止できるものの、生年月日や住所などの個人情報はカードが使えなくなった後も長く出回り続けるおそれがあると指摘しています。
被害を防ぐために推奨される対策
NordVPNは、カードの持ち主ができる対策として以下を挙げています。
- 不審な支払いにすぐ気づけるよう、カードの利用通知を有効にする
- 相手がカード会社や銀行を名乗っていても、突然の電話やメッセージで求められた確認コードは伝えない
- 「新しい端末に追加されました」という通知を軽視せず、身に覚えのない登録の通知に注意を払う
- 見覚えのない登録があれば速やかにカード会社に連絡し、カードの停止とともにスマホ決済の登録(トークン)を無効化できるか確認する
会社概要
- 会社名:NordVPN
- 本社:Fred. Roeskestraat 115 1076 EE Amsterdam, Netherlands
- 日本代表:小原拓郎
- NordVPNウェブサイト:https://nordvpn.com/ja/
- VPNについて:https://nordvpn.com/ja/what-is-a-vpn/
本記事はNordVPNの発表をもとに作成されています。
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