十五代酒井田柿右衛門の展覧会を開催へ 柿やオリーブをモチーフとした作品などを展示
370年を超える歴史を持つ柿右衛門窯の当代である十五代酒井田柿右衛門による展覧会が開催されます。会場では、近年発表されている窯の特徴とも言える「柿」をモチーフとした花器や壺などの作品が一堂に展観されます。2026年11月14日と15日には本人の在廊が予定されているほか、14日にはギャラリートークも行われます。


伝統と新たな挑戦が融合した独自の文様

2014年に襲名した十五代酒井田柿右衛門は、「濁手」と余白を活かした絵付けで現代の柿右衛門様式を追求しています。自然へのまなざしから生まれる草花や木の実などの文様は、静謐な美しさと豊かな詩情を備えているとされています。今回の展覧会では、豪胆で華やかな絵付けによる作品群が紹介されます。

展示される主な文様の特徴は次の通りです。
- 柿文(かきもん):皇居敷地内にある四ツ溝柿をモチーフに図案化され、十五代が襲名10周年を迎えた際に初めて描いた文様です。従来の濁手には使われなかった濃赤を実の部分に採用しています。古くより長寿や喜びを招く象徴とされ、嘉来や嘉気に通ずる縁起の良いモチーフとされています。
- オリーブ文:香川県小豆島のオリーブをモチーフにした文様です。従来の濁手にはほとんど使われていなかった黒や濃赤を果実の配色に採用しています。「平和」「知恵と豊かさ」「長寿と繁栄」の象徴とされるオリーブは、約380年続く柿右衛門の歴史において十五代が初めて図案化しました。
- 葡萄文(ぶどうもん):山梨県のワイナリーで取材を行って図案化された文様で、ワイン用の黒葡萄をモチーフにしています。描く作品によって構図や配色が異なり、同じ文様でも全く違う印象になる点が特徴です。成功や繁栄の象徴、五穀豊穣を願うシンボルとして世界中で親しまれています。
会期中のイベントと営業案内
会期中には、作家本人による解説を聞くことができる催しなどが予定されています。なお、11月13日(金)は本館・北館が「特別ご招待会」開催のため貸切営業となり、招待客のみが入館できます。
イベントの詳細は以下の通りです。
- 在廊日:2026年11月14日(土)、15日(日)(来場日時は変更になる場合や、時間によっては不在の場合があります)
- ギャラリートーク:2026年11月14日(土)14時~
十五代 酒井田柿右衛門の略歴
十五代酒井田柿右衛門の主な経歴は次の通りです。
- 1968年:佐賀県有田町に生まれる
- 1991年:多摩美術大学絵画学科中退
- 1994年:十四代酒井田柿右衛門に師事
- 2010年:第45回西部伝統工芸展にて初入選、第57回日本伝統工芸展にて初入選
- 2012年:有田陶芸協会会員となる
- 2013年:国・重要無形文化財保持団体「柿右衛門製陶技術保存会会長に就任、日本工芸会正会員となる
- 2014年:十五代酒井田柿右衛門襲名、佐賀県陶芸協会会員となる
- 2019年:日本陶芸美術協会会員となる
- 現在:日本工芸会西部支部幹事長、佐賀県陶芸協会副会長、有田陶芸協会副会長、日本陶芸美術協会常務理事
本記事は展覧会に関する発表資料をもとに作成しました。
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