NTT東日本とNTT西日本 キヤノンとIOWN活用の遠隔スポーツ観戦を実証
東日本電信電話株式会社(代表取締役社長:澁谷 直樹、以下「NTT東日本」)と西日本電信電話株式会社(代表取締役社長:北村 亮太、以下「NTT西日本」)は、次世代通信基盤「IOWN」の技術要素であるAPNを活用した「All-Photonics Connect powered by IOWN」と、キヤノンが提供するボリュメトリックビデオシステムを組み合わせた実証実験を実施しました。遠隔地に競技空間をリアルタイムに再現し、新たなスポーツ観戦体験の検証を行いました。
遠隔での臨場感ある観戦体験の実現に向けた背景
プロスポーツ業界では、ファンとの接点拡大や魅力的な観戦体験の提供とともに、リーグやチーム、会場運営者における新たな収益機会の創出が求められています。映像技術やネットワーク技術の進展に伴い、従来の観戦や中継視聴に加え、場所にとらわれず臨場感を得られる観戦体験への期待が高まっていました。
こうした背景を受け、NTT東日本・NTT西日本とキヤノンは、競技会場から離れた場所でもスポーツ観戦を楽しめる環境の実現を目指し、All-Photonics Connectとボリュメトリックビデオシステムを組み合わせた技術検証と活用方法の検討を進めてきました。
今回の実証はバスケットボールの試合を対象に行われました。競技会場に設置した約100台のカメラで同時に撮影した映像データを、All-Photonics Connectを通じてキヤノン川崎事業所へリアルタイム伝送して3Dデータを生成しました。
生成された3Dデータは再びAll-Photonics Connectで体験会場へリアルタイム伝送されました。体験会場ではキヤノンのMRシステム「MREAL」を利用し、テーブル上をコートに見立てて表示された立体映像を視聴することで、従来の映像視聴とは異なる没入感の高い観戦体験を提供しました。
実証における各社の役割は以下の通りです。

- NTT東日本:実証全体の統制、All-Photonics Connectの提供
- NTT西日本:All-Photonics Connectの提供
- キヤノン:システム全体設計、競技会場での撮影データ取得、ボリュメトリックビデオシステムの運用、MRシステムの提供
撮影拠点と映像生成拠点の分散およびリアルタイム3D観戦に成功
本実証では、主に2つの成果が得られました。
1つ目は、撮影拠点と映像生成拠点の機能分散への成功です。競技会場に設置した約100台のカメラによる映像データを川崎へリアルタイム伝送して映像生成を行うことで、実フィールドにおいて機能分散を初めて実現しました。従来は撮影拠点に映像生成用サーバーを搭載した専用車両を乗り入れる必要がありましたが、機能を遠隔地に分散したことで専用車両の配置が不要となり、車両の乗り入れが難しい会場でも撮影が可能であることが示されました。
2つ目は、遠隔地における自由視点での3Dスポーツ観戦のリアルタイム実現です(2026年9月、キヤノン調べ)。競技会場から離れた体験会場において、選手を立体的に投影して自由視点で観察できる新しい観戦体験をリアルタイムで実現しました。
今後の展望
NTT東日本とNTT西日本は、今回の実証で得られた知見を生かし、今後もキヤノンとの連携を通じて他の競技や会場への展開に向けた検証を進める方針です。
遠隔地での新たな観戦機会の提供に加え、放送・配信事業者へのコンテンツ提供など、ボリュメトリックビデオの特長を生かした活用方法についても検討していくとしています。
本記事はNTT東日本およびNTT西日本の発表をもとに作成しました。
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