菊水酒造のKIKUSUI蔵GARDENがウッドデザイン賞2026を受賞
菊水酒造株式会社が運営する「KIKUSUI蔵GARDEN」が、一般社団法人日本ウッドデザイン協会が主催する「ウッドデザイン賞2026」を受賞した。同賞の「ハートフルデザイン部門」(建築・空間分野)における受賞で、木を活かして心身を健やかにし、リラックスやWell-being(ウェルビーイング)を実現するものとして評価された。同アワードは2022年に同協会主催として開催されて以降、最多の応募数となり、木材利用の先進的なデザインを持つ235点が選ばれている。


旧醤油蔵の古材と敷地林を再生した空間が高評価


KIKUSUI蔵GARDENは、推定築年数150年の醤油蔵の古材と、新施設の建設に伴い伐採した敷地林の木々を活用した木造商業空間である。酒蔵の歴史と発酵の営みを取り入れた建築手法が評価の対象となった。


施設の中心となる建物には、菊水酒造の創業にゆかりがある明治時代の「旧醤油蔵」の木材が用いられている。また、建設にあたり敷地林を伐採した木々は挽き板加工を経て造作家具へ再利用された。ケヤキの木はカフェ客席カウンターの一部や屋外ベンチに、サクラの木とクルミの木はショップの陳列什器として活用されている。

なお、今回の受賞団体には菊水酒造株式会社のほか、株式会社梶浦暁建築設計事務所、株式会社山田憲明構造設計事務所、株式会社伊藤組、長濱香代子庭園設計株式会社が名を連ねている。



10年間の保管と強度試験を経て明治の木材を継承
1881年に創業した菊水酒造は、初代節五郎が醤油蔵を営む本家から酒造免許を譲り受けて始まった歴史を持つ。老朽化により解体が決まった旧醤油蔵について、創業当時から見守ってきた文化財として次世代へ継承したいという五代目当主の意向から移築再生プロジェクトが進められた。
実測調査を経て、明治から建材として使われてきた梁や柱は棟梁と大工の手で解体され、部材ごとに番付を行って保管庫で10年間守られた。その後、研究機関である名古屋大学 生命農学研究科 山﨑真理子教授による強度試験を実施し、新たな建築のメイン空間を支える構造材として採用された。古材を磨いて保護塗装を施し、新材と古材が支えあうハイブリッド架構の大空間が創り上げられている。
発酵をテーマにした複合施設としての展開
KIKUSUI蔵GARDENは、菊水酒造の敷地内に開設された発酵をテーマとする商業施設である。ラボ、ショップ、カフェ、ギャラリーを備えた建物と、新設された庭、自然、日本庭園、日本酒文化研究所が散策路で結ばれている。2025年4月のオープン以来、1年余りで年間来場者数は8万人に達した。
施設内では「Discovery」をキーワードに、酒粕や麹を使った料理体験・味覚体験、パンやコーヒーなどをテーマにしたワークショップ、日本酒ペアリングイベント(20歳以上限定)のほか、田植えや稲刈り、「蔵人体験プログラム」、「ふなぐちまつり」などのイベントが企画・開催されている。イベントやワークショップの最新情報は公式ページ(https://kikusui-kamosudemitasu.com/)で案内されている。
KIKUSUI蔵GARDENの施設概要
- 所在地:〒957-0011 新潟県新発田市島潟750
- ラボ・ショップ営業時間:9:30 – 16:30
- ラボ・ショップ定休日:月曜(祝日の場合は営業し翌日休み)
- カフェ営業時間:平日11:00 – 16:00 (L.O.15:30)、土日祝10:00 – 16:00 (L.O.15:30)
- カフェ定休日:月曜(祝日の場合は営業し翌日休み)、月1回火曜定休
本記事は菊水酒造株式会社の発表をもとに作成されています。
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