メドカルフ・ラウラの日本初個展、麻布十番で2026年11月18日から開催へ
東京・麻布十番にあるハンガリー大使館文化部リスト・ハンガリー文化センターで、ハンガリーとイギリスにルーツを持つ現代美術作家メドカルフ・ラウラの日本初の個展「NAGARE 流れ」が開催される。会期は2026年11月18日(水)から2027年3月31日(水)までとなる。岐阜県美濃市で漉いた和紙やハンガリーの手漉き紙を用い、水辺の自然や光とともに生み出された青の作品群が紹介される。



自然と作家の手仕事から生まれる青のグラデーション

メドカルフ・ラウラの作品に見られる青の表情は、作家の手と自然環境の相互作用によって形づくられる。制作は夜間、あらかじめ用意した紙や綿、シルクの表面に、光に反応する結晶顔料から作った溶液を一層ずつ重ねて塗る作業から始まる。

日中は川や海のほとりに赴き、現地で採取した土、砂、石、植物といった自然素材を使い、太陽光のもとで手を動かして制作を進める。初期段階では茶色や白の色調を帯びている表面を、制作場所である川や海の水に再び浸すことで、青の多彩なグラデーションが現れる仕組みとなっている。光や水、風、鉱物成分、気温、時間など、水辺を取り巻く環境条件が作品の表情を変化させる。

岐阜県美濃市の和紙とハンガリーの手漉き紙を使用
作品の基盤となる紙の選定も特徴の一つとなっている。作家自ら和紙の産地である岐阜県美濃市を訪れ、現地の紙漉き職人とともに和紙を制作した。その和紙をハンガリーへ持ち帰り、ドナウ川のほとりなどで制作に使用している。

会場では、美濃でつくられた和紙を用いた作品のほか、ヴィンツェ紙漉き工房をはじめとするハンガリーの手漉き紙を使った作品も並ぶ。紙を漉く職人から作品を生み出す作家へと国境を越えて手仕事がつながる構成となっている。
川から海へと水辺の風景を巡る展示構成
展示空間では、ハンガリーのドナウ川やティサ川で生まれた作品から、日本の直島や瀬戸内海で生まれた作品へと展開する。紙の作品は形状や大きさが異なり、縦長や横長の作品の中には日本の掛軸や絵巻物を想起させるものも含まれる。また、暖簾のような2点の大型布作品が会場を緩やかに仕切りながら各展示をつなぐ。
ハンガリーには「ケークフェシュテーシュ(kékfestés)」と呼ばれる伝統的な藍染めがあり、日本にも藍染めの文化が存在する。「流れ」という展覧会名には、水が流れることや先へと進んでいくことの意味が込められているという。
関連イベントや作家の来日プログラムも予定
会期中には作家が参加する関連イベントが予定されている。内容は予告なく変更される場合があるとしている。
- 水の動き ― 墨流しとハンガリーの藍染めワークショップ:2026年11月18日(水)14:00~
水面に墨を浮かべて模様を写し取る日本の伝統技法「墨流し」を体験できるほか、ハンガリーの伝統的な藍染め「ケークフェシュテーシュ(kékfestés)」のモチーフを取り入れながら作品を制作する。
- 作家と紐解く「NAGARE 流れ」の世界 ― 展示紹介&トークイベント:2026年11月19日(木)18:00~
作家自身の案内で展示を巡り、川辺や海辺での制作過程、自然素材と紙にまつわる背景に触れる。作家本人へ直接質問する機会も設けられる。
展覧会概要と施設情報
「NAGARE 流れ — メドカルフ・ラウラ個展」の詳細は以下の通り。
- 期間:2026年11月18日(水)~2027年3月31日(水)
- 開館時間:11:00~17:00(※最終入館16:45)
- 休館日:毎週土曜日/日曜日/日本とハンガリーの祝日(11月23日(月)、12月24日(木)、25日(金)、2027年1月1日(金)、11日(月)、2月11日(木)、23日(火)、3月15日(月)、3月22日(月)、3月26日(金)、3月29日(月) 休館)/年末年始(年末年始の開館情報は別途ホームページで告知)
- 会場:ハンガリー大使館文化部リスト・ハンガリー文化センター
- 住所:東京都港区麻布十番3-8-1 日比谷麻布十番ビル1階(東京メトロ南北線「麻布十番駅」徒歩3分)
- 電話:03-6459-4931(代)
メドカルフ・ラウラは1996年、ハンガリー ブダペスト生まれ。光に反応する顔料と川や海の水、自然素材を用いた表現に取り組んでいる。ウェブサイトはwww.laura-medcalf.com、Instagramは@laura_medcalf_studio、Eメールはstudio@laura-medcalf.com。
本記事はハンガリー大使館文化部リスト・ハンガリー文化センターの発表をもとに作成。
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