IFSのARRが13億ユーロ突破、産業用AI受注高は2025年通年の3倍超に
産業用AIソフトウェアを提供するIFSは、2026年第3四半期末(9月30日)時点で年間経常収益(ARR)が13億ユーロ(約2,300億円※)を突破し、前年同期比24%増となったことを発表した。2026年1〜9月における産業用AIの新規受注高は、第4四半期を残した段階ですでに2025年通年の3倍を超えている。なお、日本円換算は1ユーロ=178円(2026年10月22日時点)に基づいている。

産業用AIの実装と大手企業による採用が進展
製造、設備保全、フィールドサービス、サプライチェーンの各分野で、顧客は産業用AIを実証から日常業務での本番運用へと移行している。なかでも業界特化型のAIユースケースが同社の成長の原動力となっており、2026年第3四半期累計では、総収益に占める経常収益比率が85%に達した。
第3四半期中には、テスコ、ラタム航空、ヨー・バレー、三菱電機、Eight Groupなどが、資産ライフサイクル管理、フィールドサービス、航空機整備、製造の各分野でIFSの産業用AIを採用した。
新AIソリューション「IFS Intelligence」を発表
IFSは、2026年10月12日〜16日に米国フロリダ州オーランドで開催した年次イベント「IFS Unleashed」において、新AIソリューション「IFS Intelligence」の提供開始を発表した。このソリューションはAI運用基盤「Industrial AI Harness」に支えられており、利用者は自社が定めたルールと権限の範囲内で、質問や作業の実行からデジタルワーカーへのワークフロー委任までを行える。
提供開始に先立ち、第3四半期中に100社を超える顧客がIFS Intelligenceとデジタルワーカーの実証導入に申し込んだとしている。
産業特化型AIの信頼性が成長を後押し
IFSの最高財務責任者(CFO)ライアン・コースンは、産業用AIの大規模導入が同社の大幅な成長を牽引しているとしたうえで、IFS Intelligenceの導入拡大に注力していると述べた。最高経営責任者(CEO)マーク・モファットは、業務リスクを生じさせることなく稼働環境に対応できるAIを提供してきたことが、9カ月でAIの受注高が3倍になった理由であると説明している。
また、米国のIT調査会社IDCのグループ・バイスプレジデントであるエリック・ニューマーク氏は、資産集約型産業に注力するIFSは、本番運用に耐えるAIへの移行において有利な立場にあると分析している。
IFSの概要
- 設立:1983年(5人の大学の友人により設立)
- 拠点・規模:80カ国で7,000人以上の従業員
- 提供プラットフォーム:IFS Cloud(ERP、EAM(企業資産管理)、SCM(サプライチェーン管理)、FSM(フィールドサービス管理)を包括)
- Webサイト:ifs.com/ja
本記事はIFSの発表(2026年10月22日、ロンドン)をもとに作成。
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