大成建設など3社が国交省の自動物流道路実証に採択 26年秋に実験へ
大成建設株式会社、株式会社ティアフォー、大成ロテック株式会社の3社は、国土交通省が実施する「令和8年度自動物流道路の社会実装に向けた実証実験」に採択されました。

国土交通省が推進する「自動物流道路」は、物流専用の空間において無人化・自動化された搬送機器により貨物を輸送する新しい物流システムです。今回の実証では社会実装を見据え、トンネル環境下などで複数台の自動運転車両を走行させ、各種走行性能のほか、専用空間を念頭に置いた車載センサーと路側インフラの簡素化などを検証します。
実証実験の概要と検証項目
実証テーマは「複数台の搬送機器の自動走行の検証」です。直線部や曲線部において3台の自動運転車両を用い、先行・追従、追従・停止、対面、並走、停止機器すれ違い、分流・合流、落下物を想定した回避・追い越し、停止位置正確性などを検証します。あわせて、標準幅員・中間幅員・最小幅員等、自動物流道路に必要な走行空間についても確認します。
実証の詳細は以下の通りです。なお、実証内容や役割などは国土交通省へ提出した申請書に基づく現時点の計画です。
- 実施場所: 国土交通省 国土技術政策総合研究所 実大トンネル実験施設、試験走路(東直線、南ループ)
- 実施時期: 2026年10月下旬~11月上旬(8日間)
- 使用車両: 実験用自動運転車両 3台(複数台走行における自動運転システム・制御機能の検証を目的として乗用車ベースの自動運転車両を使用しており、将来的な物流専用搬送機器の試作・選定とは異なります)
- 自動運転システム: 自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」を基盤としてティアフォーが開発する自動運転システム「Pilot.Auto」
参画する3社の役割
本実証における各社の主な役割は次の通りです。
- 大成建設株式会社: 実証実験の計画・実施、自己位置推定支援技術および自動運転設備簡素化の検証、データ分析・評価
- 株式会社ティアフォー: 自動運転車両・自動運転システムの提供、走行設定・走行実証支援、走行データの取得・分析
- 大成ロテック株式会社: 反射体の設置計画・施工・計測、実証実験支援
実証を通じて、大成建設の保有する自己位置推定支援技術「T-Localizer®」の有効性と、ティアフォーが開発する自動運転システム「Pilot.Auto」の適用性と拡張性を検証します。
一般公道と異なる交通環境や設備条件となる自動物流道路では、車両側の自動運転機能と道路側のインフラを組み合わせた空間構築の検討が重要とされています。大成建設は自己位置推定を支援するインフラ技術「T-Localizer®」や無線給電技術「T-iPower® Road」を、大成ロテックはT-Localizer®で車載LiDARが認識しやすい塗料などを、ティアフォーは「Autoware」を用いた自動運転車両の提供などの開発・実証を進めてきました。
2025年度には国土交通省「自動物流道路の社会実装に向けた実証実験」に参画し、「T-Localizer®」を活用したティアフォー車両の自動走行支援と「T-iPower® Road」に関する実証実験を実施して、適用可能性の実現性と運用の課題抽出を確認しました。2026年度はその成果を踏まえ、複数台による走行性能の検証や、自動運転に必要となる設備の合理化・簡素化について検証します。
3社は実証で得られる知見をもとに、車両側の自動運転機能と道路インフラの役割を整理し、専用空間に適した自動運転システム・インフラ構成の合理化・簡素化を検討する方針です。車両とインフラの双方から自動物流道路の社会実装に向けた技術基盤の構築に取り組んでいくとしています。
本記事は大成建設株式会社、株式会社ティアフォー、大成ロテック株式会社の発表をもとに作成しました。
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