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東洋インキとDIC、軟包装リサイクル評価で業界初の共通プロトコルを策定

artienceグループの東洋インキ株式会社とDIC株式会社は、フィルムパッケージ(軟包装)のマテリアルリサイクルにおける脱墨・剥離性を共通の基準で評価するため、業界初となる「業界共通プロトコル」を策定しました。試験手順、評価基準および報告形式を標準化し、日本国内のサプライチェーン全体でリサイクル適性を評価・比較できる環境を整備します。両社は軟包装分野における共通基盤の構築を推進し、循環利用の拡大とサーキュラーエコノミーの実現を目指しています。

なお、業界初に関する記述は、2026年9月に東洋インキ株式会社およびDIC株式会社が実施した公開情報調査に基づいています。この調査は、日本国内で公開されているフィルムパッケージに関する業界団体および加盟各社の脱墨・剥離評価について、試験手順、評価基準および報告様式を統一した業界共通プロトコルの有無を対象としたものです。

策定の背景と軟包装リサイクルの課題

近年、資源価格の変動や地政学リスクの高まりを背景に、日本政府が循環経済を成長戦略の一つとして推進するなど、使用済みプラスチックを再び資源として活用する重要性が高まっています。容器包装分野においても、リサイクルしやすい製品設計や高品質な再生プラスチックの利用拡大が求められる状況にあります。

食品、日用品、医薬品など幅広い分野で使用される軟包装は、内容物の保護や軽量化、輸送効率に優れる一方、用途ごとの機能を満たすためにフィルム、印刷インキ、ラミネート接着剤など複数の材料で構成されています。これらを使用後に高品質な再生プラスチックとして循環利用するには、印刷されたインキを除去する「脱墨」と、重なったフィルム同士を分離する「剥離」の工程が重要となります。

しかし、従来の脱墨・剥離性の評価は各社が独自の試験条件や評価基準で行っていたため、異なる企業や材料間での結果比較が困難でした。評価項目や報告形式が統一されていない点は、パッケージ設計段階でのリサイクル性の検討や情報共有の課題となっており、サプライチェーン全体で活用できる評価基盤の整備が求められていました。

業界共通プロトコルを構成する3要素

今回のプロトコルは、印刷インキ業界を代表する東洋インキ(東京都中央区、代表取締役社長:安田秀樹)とDIC(東京都中央区、代表取締役社長執行役員:池田尚志)が競争の枠組みを超えて協力し、両社が持つ印刷インキ、ラミネート接着剤、リサイクル技術の知見を持ち寄って策定されました。軟包装のマテリアルリサイクルにおける脱墨・剥離性を共通基準で評価するため、次の3つの要素で構成されています。

  1. 試験手順 使用する機器、試験条件、材料の取り扱い、操作手順などを明確化し、試験の再現性を高めます。
  2. 評価基準 脱墨・剥離の状態と得られた再生プラスチックの品質を評価する基準を設定し、客観的な評価を可能にします。
  3. 報告形式 試験条件と結果を統一フォーマットで整理し、関係者間の円滑な情報共有と結果の比較を可能にします。

プロトコルの導入により、異なる企業や材料であっても同一基準で評価・比較できるようになり、サプライチェーンの各層において以下の効果が期待されています。

  • コンバーター(包装材の印刷・加工を担うメーカー):リサイクル性を考慮した印刷・加工条件や材料を選定しやすくなります。
  • ブランドオーナー(食品・日用品などの製品メーカー):客観的なデータに基づき、リサイクル性の高い包装材料を選定しやすくなります。
  • リサイクラー(再資源化事業者):材料特性に応じた適正な処理条件の設定や、再生プラスチックの品質向上につなげることができます。

今後の展望と展示会出展

両社は今後、実際の包装材料やリサイクル工程で得られる知見を反映しながらプロトコルの精度と実用性を高め、設計から製造、回収、再資源化に至るサプライチェーン全体でリサイクル性を議論・評価できる仕組みづくりを進める方針です。関係者へ広く活用を呼びかけ、業界横断での取り組み拡大を目指します。

また、本プロトコルに関する取り組みは、2026年10月14日(水)~16日(金)に東京ビックサイトで開催される「TOKYO PACK 2026(2026東京国際包装展)」の両社ブースで紹介されます。artienceグループは「ReLoop® ~めぐる素材で未来を描く~」をコンセプトに、「Sustainable Solution」と「Color Innovation」の2つの切り口からソリューションを展示します。出展概要は以下の通りです。

  • 会期:2026年10月14日(水)~16日(金) 10:00~17:00
  • 会場:東京ビッグサイト(東京都江東区)東ホール
  • ブース番号:東2ホール 2N10
  • 公式Webサイト:https://www.tokyo-pack.jp

本記事は東洋インキ株式会社およびDIC株式会社の発表をもとに作成しました。

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