日立と東北電力NW、青森県で電力品質管理システムによる電圧集中制御を開始
株式会社日立製作所は、東北電力ネットワーク株式会社と共同開発した電力品質管理システムを東北電力NW管内に導入し、青森県内の配電系統で電圧集中制御を開始しました。
本システムは、再生可能エネルギーの導入に伴う潮流複雑化や電力品質のばらつきに対し、電圧の監視制御を自動化および高度化するものです。スマートメーターデータなどの業務系データと配電設備の計測データなどの制御系データを連携・活用し、電圧が適正範囲を外れる兆候をリアルタイムに検出します。
開発の背景と課題
再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、天候による発電量の変動などから配電系統の電圧管理の重要性が高まっています。電圧が適正な範囲を外れると電気機器の故障や動作不良につながる恐れがあるため、適切な電圧維持が求められています。
また、電力の流れが複雑化する中で自動電圧調整器の運用・管理が重要性を増す一方、現行では人手で行っている整定値の計算や設定作業の負担増加が課題となっていました。日立と東北電力NWは、これらの課題解決に向けて本システムを共同開発しました。
電力品質管理システムの主な特徴
本システムには主に3つの特徴があります。
- 最適な整定値の自動算出と遠隔反映
電圧が適正範囲を外れる兆候を早期に検出し、整定値変更が必要な場合にオンデマンドで最適な整定値を瞬時に算出します。スマートメーターが計測する30分ごとの電気使用量データを活用した潮流計算により電圧状態を高精度に把握し、算出した数値を配電自動化システムと連携して遠隔反映します。
- 業務系データ(IT)と制御系データ(OT)の連携
スマートメーターデータなどの業務系データと、センサー付き開閉器の計測データなどの制御系データを蓄積・分析し、配電系統の状況を詳細に把握します。個々の需要家の電力使用量実績を踏まえて配電系統内の電圧分布を推定し、実態に即した系統状況の監視を可能にします。
- 将来ニーズに対応する拡張性
東北電力NW管内約680万台に設置されたスマートメーターデータや系統運用データを活用できる設計となっています。将来的には自動電圧調整器の迅速な制御機能の追加や、配電設備の一体制御による高度な電圧管理への対応を見込んでいます。
今後の展開

日立は、東北電力NW管内の各県へ本システムの導入拡大を順次進める方針です。また、機能拡張を推進するとともに、整備したデータや仕組みを活用して既存の配電設備や運用を生かした電圧管理の高度化を支援します。さらに、蓄電池や電気自動車(EV)などの普及により複雑化する配電系統の新たな課題解決にも取り組むとしています。
株式会社日立製作所 概要
- 売上収益:10兆5,867億円(2025年度・2026年3月期)
- 連結子会社数:606社(2026年3月末時点)
- 従業員数:約29万人(全世界)
- 公式サイト:www.hitachi.com/ja-jp/
本記事は株式会社日立製作所の発表をもとに作成しました。
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