VTuberとリアルが交差、けものフレンズVぷろじぇくと初のリアルライブ開催で見えた可能性
2024年11月9日、東京・渋谷のStudio Freedomにて「けものフレンズ LIVE はろー じゃぱん!」が開催された。2021年4月に活動を開始した「けものフレンズVぷろじぇくと」による、初めての観客を入れたリアルライブだ。ライブハウスは満員となり、オンラインでの配信アーカイブも好評を博した。ジャパリパークのパークスタッフ(運営さん)に、この公演の手応えやメディアミックスの可能性について話を聞いた。
昼夜2回公演で魅せた多彩なステージ
昼夜2回で行われた今回の公演では、それぞれ異なるセットリストを用意。昼公演では『ようこそジャパリパークへ』からスタートし、『ファンファン!メロディ♪』『Dystopia World』など全14曲を、夜公演では『けもののこどう』『ぴかぴかエモーション』で幕を開け、同じく14曲を披露。
会場では、それぞれのメンバーカラーのペンライトを手にしたファンが一体となって盛り上がる光景が見られ、リアルのアイドルライブと遜色ない一体感があった。
6人の個性が輝くソロ新曲
ライブのハイライトの一つが、6曲のソロ新曲のフルバージョン初披露だ。圧倒的な歌唱力で魅せたシマハイイロギツネの『Grayish Heaven』、ロック調の『Starting Now!!』で会場を盛り上げたコヨーテ、ミドルテンポでオシャレなサウンドを届けたジャングルキャットの『Joyful』など、それぞれ個性的な楽曲で観客を魅了した。
リアルとバーチャルが織りなす特別なステージ
ライブ中盤では、現在上演中の舞台「けものフレンズ」からマンモス役の佐藤遥とサーベルタイガー役の野口真緒がサプライズ出演。舞台楽曲『けものとおどろう』をVtuberメンバーと共演し、会場のボルテージは最高潮に達した。
今回のライブに関してパークスタッフは「けものフレンズならではの挑戦ができました」と手応えを語る。メディアミックスを展開し、それが当たり前に受け入れられているけものフレンズだからこそ、Vtuberライブにリアルのキャストが登場した際に快く受け入れられ、それどころかライブを盛り上げる「舞台装置」として機能したと言える。
メディアミックスがもたらす新たな出会い
けものフレンズは2025年に10周年を迎える。アニメやゲーム、舞台など、様々なメディアで展開されてきた作品だが、それぞれのコンテンツがファンの新たな出会いを生んでいる。動物園が好きで初めてアニメに触れた人、Vtuberから入って他のコンテンツを知ったファンなど、入口は多彩だ。アニメファンがアプリゲームを始めたり、Vtuberの活動をきっかけにアニメを見直したりと、ファンはジャンルの垣根を超えてさまざまな”けものフレンズコンテンツ”を楽しんでいる。
10周年に向けた新たな挑戦
「今回のリアルライブの成功は、次の展開への自信になりました」とパークスタッフは語る。今回のようなリアルとバーチャルの融合は、あくまでその可能性の一つ。10周年に向けて、さらにジャンルを横断した企画が期待される。
けものフレンズVぷろじぇくと公式サイト
https://www.kemov-project.com