制服文化の未来を10代と共に考える、カンコー委員会が目指す新しい制服の在り方
「学生が学生自身でつくるライフスタイル」をテーマに、モデル出演や商品開発、PR活動に携わる「カンコー委員会」の8期生募集が始まった。2018年の設立以来、制服を通して10代の声を集め、新しい制服文化を創造してきた同委員会。学校向け制服の開発にもその知見を活かすなど、時代に合った制服文化の在り方を模索している。8期目を迎える今、同委員会の活動目的と目指す未来像を担当者に聞いた。
カンコー学生服は、8期目となる「カンコー委員会」のメンバーを募集している。「学生が学生自身でつくるライフスタイル」をテーマに、10代を対象としたこの取り組みでは、制服のモデル出演や商品開発、PR活動などを行う。
制服文化を継承する新たな試み
カンコー委員会の活動拠点となるのは、東京・原宿の「KANKO SHOP Harajuku Select Square」。このショップは、制服のない学校の生徒や、学校指定以外の制服を楽しみたい学生向けの制服を取り扱う。また、商品を開発するラボのような機能も担っている。子どもの数が減少し、制服需要が縮小傾向にある中で、学校に納める以外の制服の楽しみ方や、制服文化を継承していくために開設されたという。
一方で、海外からの観光客も多く訪れ、日本の制服文化を体験したいという要望にも応えているという。さらに、校則での禁止などを理由に、自分の学校の制服では遊びに行けない学生向けのレンタルサービスなど、制服の新しい楽しみ方を提案している。
10代の声を商品開発に活かす
カンコー委員会のメンバーは、商品開発にも携わる。そしてその視点は、学校に納める制服の開発にも活かされている。
興味深いのは、制服に対する10代の嗜好だ。意外にも、派手なデザインよりもベーシックな“ザ・制服”が好まれる傾向にあるのだとか。学校側が独自性を出そうとすると、派手なデザインを採用することもある。しかし実際に着る学生たちの声を聞くと、王道的なデザインを好む声が多い。同社では、そうした知見を学校向けの制服開発にも反映させている。カンコー委員会での取り組みは、制服市場の時流をキャッチするのにも役立っているわけだ。
「ものづくり」を通じた成長の場に
一方、委員会メンバーは活動を通して何を得るのだろう? オーディションには「有名になりたい」「制服が好きで関わりたい」など、様々な動機を持つ10代が応募してくる。「今しかできない経験として価値を感じて応募してくる方も多いですね」と担当者は語る。
しかし活動を通じて、参加者の意識は変化していくことも。商品開発では、単に『かわいい』『好き』という感覚的な判断だけでなく、着る人がどう感じてほしいのか、どういう価値を提供できるのかまで考えていく。委員会メンバーはコンセプトの策定から関わることで、学生時代からものづくりの核心に触れる機会を得られるという。
また、SNSでの情報発信や企業とのコミュニケーション、グループでの商品開発など、学校では得られない経験も豊富だ。そしてカンコーとしても、10代の意見をリアルに商品やサービスに反映できる場として、Win-Winの関係を築けているという。
実際に、委員会での経験を活かしてモデルやタレント、アイドルとして活躍するメンバーも多数輩出。商品開発やマーケティングの経験を活かし、その道を極めていく参加者もいるという。
時代に合った制服文化を目指して
「私たちは時代に合ったユニフォーム文化のあり方を提唱し、夢や思い出、そして仲間の大切さを伝えていきます」。これがカンコー学生服のグループミッションだ。カンコー委員会の活動は、このミッションを体現する取り組みとなっている。
担当者は「制服が好きな人にたくさん応募してもらいたい」と語る。同社はカンコー委員会での商品開発やPR活動を通じて、制服文化の未来を10代と共に考え、作り上げていく。
カンコー委員会8期生オーディション概要
- 募集期間:2024年12月1日~2025年1月26日
- 活動期間:2025年3月1日~2026年3月31日(約1年間)
- 応募条件:10代(10歳~19歳、2025年3月31日時点)
- 合格特典:カンコー学生服が取り扱うブランドのモデル出演
- 応募方法:WEBエントリーのみ(https://kanko-audition.jp/)