ゼロフィールド、岩手県紫波町の小学校2校でAI鳥獣対策システムの実証実験を開始
株式会社ゼロフィールドは、2026年9月14日より岩手県紫波郡紫波町の紫波町立西の杜小学校および紫波町立日詰小学校の2校において、AI鳥獣対策システム「モリフクロウ」を設置し、クマの早期発見および安全対策を目的とした実証実験(PoC)を開始しました。
本実証では、学校周辺に設置したカメラで24時間監視を行い、AIがクマを検知した際に関係者へのメール通知や職員室のパトランプによる警告、屋外撃退装置による音と光を用いた忌避刺激を実施します。従来の目撃後の対応を補完し、AIによる早期の「発見・通知・撃退」を通じて児童や教職員の安全確保につながる初動対応の実現を目指します。
紫波町で相次ぐクマ出没と導入の背景

近年、岩手県内ではツキノワグマの出没が相次いでいます。紫波町では2026年4月だけで21件のクマの目撃情報が寄せられ、赤沢地区では2件の人身被害が発生しました。これを受けて町は4月23日に「ツキノワグマ出没に伴う緊急事態宣言」を発出し、加害個体とみられるクマの捕獲後にあたる5月22日には「警戒体制」へ移行したものの、9月1日時点でも捕獲用わなの設置や監視、現地確認などの警戒活動が継続されています。
実証の対象となった西の杜小学校と日詰小学校の周辺でも昨年から今年にかけてクマの目撃情報が確認されており、地域住民の安全確保が課題となっていました。こうした状況を受け、AIを活用した早期検知や撃退の有効性が検証されることとなりました。

AIが発見から通知・撃退までを支援する仕組み




実証で使用される「モリフクロウ」は、カメラ映像をAIが解析してクマなどの野生動物を自動検知するシステムです。カメラによる24時間監視から、AIによるクマの自動判定、関係者へのメール通知、職員室のパトランプによる警告、屋外撃退装置による音・光の忌避刺激までを一連の流れとして構築しています。なお、山林に近接する西の杜小学校においては屋外の撃退装置が用いられます。
人が常時監視する負担を軽減しつつ早期に接近を把握できる環境を整えるほか、検知時の保存映像などのデータを今後のAI検知精度や運用方法の改善に役立てます。なお、「モリフクロウ」は登録商標第7076488号として商標登録されています。
専門家の助言と今後の展望
実証開始にあたっては、野生動物の行動を研究する秋田県立大学 木材高度加工研究所の野田龍准教授が現地に立ち会いました。クマの行動特性を踏まえたカメラや撃退装置の設置場所、使用する音や光の刺激について専門的な見地から助言を行い、学校環境に即した運用調整が図られました。
今後はAIの検知精度に加え、学校環境におけるシステムの安定稼働や通知スピード、誤検知や見逃しの状況、撃退装置の運用などを検証します。得られたデータをもとにシステムの改善を進め、紫波町内の他地域や全国の自治体、教育施設などへの展開を目指す方針です。
株式会社ゼロフィールド 概要

- 会社名:株式会社ゼロフィールド(英名 ZEROFIELD,inc)
- 代表者:佐藤 仁
- 所在地:東京都港区芝浦3-4-1 グランパークタワー32F
- 設立:2017年4月
- 事業内容:AI・ビッグデータ関連システム開発、AI鳥獣対策システム「モリフクロウ」の開発・提供、多用途高性能パソコン販売・運用事業、データセンター事業、GPUサーバー事業
- コーポレートサイト:https://zerofield.biz/
本記事は株式会社ゼロフィールドの発表をもとに作成。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



