医学書院 尾藤誠司氏による書籍 出来事中心の医療を刊行
株式会社医学書院は、医療法人財団慈生会 野村病院 総合診療推進特任副院長の尾藤 誠司氏による書籍『出来事中心の医療-患者の体験を上手に取り扱うための技法』を刊行しました。
本書は、医師、看護師、薬剤師、リハビリテーションスタッフをはじめとする医療者のほか、ソーシャルワーカーや心理職を対象読者として想定しています。限られた外来診療の時間において、患者の不安や生活上の困りごとといった主観的な体験を臨床判断に活かすための具体的な技術と方法論を提示しています。
病気を人生に起きた出来事として捉え直す視点
診察室において、医療者は検査値やエビデンスに基づく客観的な世界と、患者が語る主観的な世界の双方に向き合っています。本書では、患者の主観世界を単なる共感の対象にとどめず、臨床判断に反映させる重要な根拠として体系的に取り扱うアプローチを展開しています。






その中核となるのが、病気を診断名や病態生理だけでなく、患者の人生に起きた「出来事」として捉え直す視点です。この視点への転換により、主観と客観の二項対立を超えた臨床の可能性が提示されています。なお、著者の尾藤 誠司氏は2023年にも『患者の意思決定にどう関わるか? ロジックの統合と実践のための技法』(医学書院)を上梓しています。
基礎理論から実践ツールまでを網羅した3章構成

本書は、日々の診療や教育現場で活用できるよう、段階的な3章構成でまとめられています。
- 第1章 出来事中心の医療の考え方と総論的技法:患者体験を臨床に活かすための基礎理論や視座を整理
- 第2章 出来事中心の医療の実践──健康問題別各論:糖尿病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、終末期がん、乳がん(HBOC遺伝関連を含む)、過敏性腸症候群、慢性疼痛,線維筋痛症,ME/CFS、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、認知症(ケア提供者)、薬の副作用による有害事象といった疾患・状況ごとの体験特性を解説
- 第3章 出来事に向かう臨床の技法──実践ツール集:対患者コミュニケーション実践例や、三軸記録によるカルテ記載法など日々の診療に落とし込むツールを収録
書籍情報
- 書名:出来事中心の医療 患者の体験を上手に取り扱うための技法
- 編集:尾藤 誠司(医療法人財団慈生会 野村病院 総合診療推進特任副院長)
- 発行月:2026年8月
- 判型:A5
- 頁数:280
- 定価:4,180円 (本体3,800円+税)
- ISBN:978-4-260-06606-8
- 発行元:医学書院
- 詳細・本文サンプル:https://www.igaku-shoin.co.jp/book/detail/118025
刊行元の株式会社医学書院は1944年創立の医学・看護関連の専門出版社で、代表取締役社長は金原 俊氏、所在地は東京都文京区本郷1-28-23です。『今日の治療指針』や『系統看護学講座』などの出版を手がけています。
本記事は株式会社医学書院の発表をもとに作成しています。
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