全国の賃貸市場動向、カップル・ファミリー物件の賃料上昇
不動産テック企業のいえらぶGROUPが、2023年9月と2024年9月の全国における賃貸マンションの市場動向を分析。分析には、不動産業者間流通プラットフォーム「いえらぶBB」のデータを使用し、約150万件の物件データを対象とした。
シングルタイプ(30平米未満)の平均賃料の上昇率トップ10は、島根県と徳島県が同率1位で109.2%、山口県が3位で109.0%と、地方都市が上位を占めた。一方で、四国地方や中国地方の他県では平均賃料が減少傾向にあり、地域別の上昇率は四国が98.4%、中国が97.7%と全体的に減少している。
カップルタイプ(30平米以上50平米未満)の平均賃料は、47都道府県のうち42県で上昇し、全国平均は103.0%となった。しかし、神奈川県(99.8%)、埼玉県(97.5%)、千葉県(96.8%)など関東地方の主要都市が全国ワースト10にランクインした。特に高知県では、カップルタイプが94.7%と大幅に減少し、全国の平均賃料の上昇率で最下位となった。
ファミリータイプ(50平米以上70平米未満)の平均賃料は、47都道府県中40県で上昇し、全国平均は104.1%となった。大阪中心部6区(北区、中央区、天王寺区、浪速区、西区、福島区)では前年比138.6%の大幅な上昇を記録し、賃料の高騰が顕著に見られた。一方、近隣の神戸市では、大型ファミリー(70平米以上)の平均賃料の上昇率が75.3%と大幅に減少した。
いえらぶGROUPは、不動産会社の業務効率化と快適な住まい探しの環境づくりを使命とする不動産テック企業だ。提供するSaaSは全国25,000社以上で利用されており、不動産業界を幅広く支援している。