Amateras Spaceなど、国産月面宇宙服の実現目指す産学連携組織を発足
Amateras Space株式会社は2026年9月30日、日本発の次世代宇宙服の実現を目指す産学連携の枠組み「次世代宇宙服コンソーシアム」を正式に発足しました。同コンソーシアムは、岐阜医療科学大学の田中邦彦教授を技術開発の中心に迎え、株式会社モビーディックおよび株式会社クロスエフェクトとともに活動を開始します。日本の素材や縫製、精密加工、生命維持の技術にAIによる情報解析を融合させ、2035年までに国産月面船外用宇宙服の実現を目指します。
共通インテリジェンス基盤ONZOと宇宙服の開発
コンソーシアムでは、宇宙服や有人月面ローバー、居住施設などを横断する共通インテリジェンス基盤『ONZO』の開発が進められます。宇宙飛行士の生体・動作などの内界情報と、周辺環境や機器の状態などの外界情報を統合し、AI分析を通じて健康・パフォーマンスの把握やリスクの予兆検知、ミッション運用における意思決定を支援する仕組みです。

あわせて、減圧リスクの低減と可動性の向上を両立する宇宙服の設計・試作・評価や、気密層・拘束層、グローブ、関節機構などの要素技術の開発・検証に取り組みます。ハードウェアとデータ基盤を一体で開発することにより、安全かつ持続的な有人宇宙活動を支える技術の確立を図ります。
参画企業と研究者の専門技術を結集
技術開発を率いる岐阜医療科学大学の田中邦彦教授は、米国カリフォルニア大学サンディエゴ校留学中にNASAやHoneywellなどと新型宇宙服の研究開発に携わり、帰国後も「Knight Suit」の開発を続けてきた宇宙医学・宇宙服研究者です。本コンソーシアムでは、研究成果の実用化まで一貫して参画します。
参画企業各社もそれぞれの専門技術を投入します。ドライスーツメーカーの株式会社モビーディックは、人体構造に沿った裁断・縫製や気密技術を活かし、宇宙服の気密構造や着脱性、関節の動かしやすさを検討します。試作・設計開発支援を手がける株式会社クロスエフェクトは、高精細な光造形や独自工法の真空注型技術を用い、低アウトガス基準に対応した部品製作と軽量化設計を担当します。Amateras Space株式会社は、全体の開発構想策定やシステム統合、『ONZO』の開発、事業化を推進します。
極限環境技術の地上応用と産業創出
国内に宇宙服の設計・製造・評価の基盤を築くことで、日本の有人宇宙開発の自律性と経済安全保障に資する技術の蓄積を目指します。また、開発過程で培われる身体保護、可動性、生命維持、生体センシング、AI解析などの技術は、宇宙分野にとどまらず、ヘルスケア、スポーツ、防災、安全保障、潜水・消防装備、日常生活といった地上分野への応用と事業化の検討も進められます。
次世代宇宙服コンソーシアムの概要
- 名称:次世代宇宙服コンソーシアム
- 発足日:2026年9月30日
- 目的:国産月面船外用宇宙服の研究開発・社会実装、および関連技術のデュアルユース展開
- 主導・事務局:Amateras Space株式会社
- 研究開発リーダー:田中邦彦(岐阜医療科学大学 教授)
- 参画企業(発足時):株式会社モビーディック、株式会社クロスエフェクト
会社概要
Amateras Space株式会社の概要は以下の通りです。
- 所在地:東京都千代田区神田猿楽町2-8-11 VORT水道橋III
- 代表者:代表取締役 蓮見大聖
- 設立:2024年
- 事業内容:次世代宇宙服をはじめとする有人宇宙活動基盤の研究開発・社会実装
- URL:https://amateras-space.co.jp/
本記事はAmateras Space株式会社の発表をもとに作成されています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



