日本医専と順天堂大学、横浜市立大学が鍼施術のメンタルヘルス研究を開始へ
学校法人敬心学園 日本医専、学校法人順天堂 順天堂大学、公立大学法人横浜市立大学は三者共同研究チームを結成し、「鍼施術がメンタルヘルスに与える影響に関する探索的介入研究」を開始します。

働く世代のストレスやメンタルヘルスの悪化に伴うパフォーマンス低下が社会課題となるなか、伝統的な鍼灸治療の知見と医学・データ解析を融合させ、学術的アプローチで効果の検証に取り組みます。
産学連携で挑む鍼施術の科学的根拠の解明
鍼灸施術は従来から肩こりや腰痛などの身体的な悩みだけでなく、気分の落ち込みの軽減や睡眠の質の改善、自律神経を整えるリラックス効果といったメンタル面への良い影響が臨床現場で知られていました。一方で、施術者の経験や感覚に頼る部分が大きく、客観的な科学的根拠(エビデンス)の蓄積が求められていました。
今回の研究では、東洋医学の教育・実践実績を持つ日本医専 鍼灸学科、医学研究を行う順天堂大学 総合診療科、若者の心のレジリエンスについての研究拠点である横浜市立大学 COI-NEXT拠点「若者の生きづらさを解消し高いウェルビーイングを実現するメタケアシティ共創拠点」が連携します。
本研究では、従来の抑うつ状態の改善検証にとどまらず、ストレスをしなやかに跳ね返す心のタフさや回復力(レジリエンス)に対して鍼施術がどのようにアプローチできるかを検証します。
また、アンケート調査に加えてスマートフォンアプリを活用し、参加者の日常的な心拍数や心拍変動による自律神経のリズムを測定します。伝統的な鍼灸の効果をデジタルデータを用いて客観的に数値化する試みです。
研究の実施内容と検証項目
研究の実施期間は2026年7月〜最長2028年3月で、働く世代など80名を対象に行われます。プログラム内容は週1回・約40分の鍼施術を1ヶ月間(計4回)実施する形となります。
本研究で検証される主な変化は以下の通りです。
- 気分の落ち込み、沈み(抑うつ状態の変化)
- ストレスに負けない「心の回復力」(レジリエンス)
- 仕事への集中力、パフォーマンス(プレッシャーや不調による生産性ロス)
- 睡眠の質と日々の充実感(ぐっすり眠れているか、幸福感があるか)
- つらい肩こり、腰痛などの身体症状
- 自律神経の整い具合(施術前後の血圧・心拍数、スマホアプリで測る日常のリズム)
- 1ヶ月の施術プログラムを無理なく続けられるか(継続率)
研究成果によって確かなデータが得られた場合、将来的に企業の健康経営や福利厚生、働く人のメンタルヘルスケアにおける新たな選択肢として鍼灸施術が日常化することが期待されています。
共同研究参画機関
- 学校法人敬心学園 日本医専(鍼灸学科)
所在地:東京都新宿区高田馬場1-18-18 URL:https://www.nihonisen.ac.jp/
- 学校法人順天堂 順天堂大学大学院(総合診療科)
所在地:東京都文京区本郷2-1-1 URL:https://www.juntendo.ac.jp/
- 公立大学法人横浜市立大学(研究・産学連携推進センター)
所在地:神奈川県横浜市金沢区瀬戸22-2 URL:https://www.yokohama-cu.ac.jp/
本記事は学校法人敬心学園 日本医専の発表をもとに作成しました。
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