DataPrism Technologies、衛星画像AI解析で既設太陽光発電所を可視化
東京大学発のAIスタートアップであるDataPrism Technologies株式会社は、電力関連施設の用地探索支援ツール「Prime Potential」に、衛星画像のAI解析により既設の太陽光発電所を検出・可視化する新機能を追加した。日本全国を対象としたレイヤーとして地図上に表示し、実際のパネル設置状況を把握できるようにする。系統情報や農地、ハザードデータなどと重ね合わせた分析にも対応する。
機能追加の背景
2012年のFIT制度開始以降、太陽光発電所は全国で急速に拡大している。既設発電所の把握には国の事業計画認定情報などの公開データが用いられてきたが、公表される所在地が市区町村単位にとどまることや、認定情報と実際の建設状況が必ずしも一致しないことから、実際にどこでどの範囲にパネルが設置されているかを面的に捉えることは困難だった。

既設電源の分布は、電力会社や送配電事業者による系統計画や設備増強、再生可能エネルギー事業者による開発エリア選定や蓄電池併設の検討など、電源立地に関わる意思決定の基礎情報となる。同社はこれらの情報を地図上で扱えるようにするため、衛星画像から太陽光発電所を自動検出するAIモデルを開発し、解析結果をPrime Potentialのレイヤーとして搭載した。
新機能の概要
新機能では、独自に開発したAIモデルが衛星画像を解析し、地上設置型を中心とする事業用太陽光発電所のパネル領域を自動検出する。主な特徴は以下の通り。
- 日本全国を対象としたレイヤー表示:検出結果を全国規模のレイヤーとして地図上に重ねて表示し、任意の地域の既設太陽光の分布を俯瞰的に把握可能にする。
- 発電所ごとの詳細表示:地図上で検出された発電所をクリックすると、パネル面積や参考容量(発電容量の目安)などの情報が表示される。
- 用地データとの重ね合わせ:農地区分、送電線や変電所、空き容量といった系統情報、日射量、ハザードなどのデータと重ね合わせ、既設電源の分布を踏まえた用地分析を行える。
想定される活用シーン
電力会社・送配電事業者・行政においては、管内や域内にどの規模の電源が集中しているかを地図上で確認し、系統の空き容量などの情報と重ね合わせた分析環境を提供する。系統計画や設備増強の検討、再生可能エネルギー導入促進策の検討材料としての活用を想定している。
再生可能エネルギー事業者においては、既設発電所の分布から開発が進むエリアの傾向を読み取り、開発戦略の検討に利用できる。また、既設太陽光発電所の周辺で併設蓄電池の適地を探すなど、AIエージェントと組み合わせた用地探索を見込んでいる。
今後の展開
同社は本機能を起点として、既設の太陽光発電所や蓄電所の分布に土地条件や系統情報を掛け合わせ、今後どの地域に電源開発が集中しやすいかを予測するマップの開発を進めるとしている。官民共通の情報基盤を目指すとともに、検出精度の向上、対象設備の拡充、データの継続的な更新にも取り組む方針だ。
DataPrism Technologies株式会社の概要
- 代表取締役:堀圭佑
- 所在地:東京都文京区本郷6-25-14
- 設立:2024年6月
- 事業内容:AIエージェント開発、生成AIコンサルティング、生成AI研修
- URL:https://dataprism.jp/
本記事はDataPrism Technologies株式会社の発表をもとに作成。
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