愛知県が行政課題解決へ企業募集 、「AICHI X TECH 2024」10課題発表

アーバン・イノベーション・ジャパン(UIJ)は、愛知県が取り組む協働実証10課題を公開し、スタートアップなど参加企業の募集を開始した。応募受付は7月16日に終了し、7月末には採択事業者を決定、8月から11月を実証実験期間とする予定だ。実証プロジェクト経費の支払限度額は1件あたり100万円(税込み)となっている。

UIJは、スタートアップ企業との協働実験を通じて自治体が抱える社会課題を解決するプロジェクトで、2018年の兵庫県神戸市における取り組みを皮切りに、これまで全国の自治体とプロジェクトに取り組んできた。愛知県の実証プロジェクト「AICHI X TECH」において、特定非営利活動法人コミュニティリンクは、JellyWare株式会社とともに、事務局としてその運営をサポートする。

愛知県では、ICT利活用やDX推進の今後の展開の指針である「あいちDX推進プラン2025後半の取組」に基づき、県のデジタル化・DXを迅速かつ計画的に進めている。この一環として、県庁内の各所属が抱える行政課題の解決を図るため、ICTを活用した解決策を有する企業等を募集・マッチングし、課題解決に向けた実証実験を行うICT活用課題解決支援事業「AICHI X TECH」を2022年度から実施している。

今回発表された10の課題は、公用車の使い方や事故発生時の対応の改善、災害発生時の職員配備計画作成の効率化、有料老人ホーム立入検査業務の効率化、一時保護先探しの効率化、観光統計データの分析による効果的な施策立案、就農相談のデジタル化、電話応対記録作成業務の効率化、地籍調査における現場検査業務の効率化、建築基準法関連資料からの情報検索の効率化、県立単位制高校への学習管理システム導入など、多岐にわたる。

審査により選ばれた事業者には、上限100万円(税込み)の実証プロジェクト経費が支払われ、今年度の開発・実証実験を通じて効果を検証し、次年度以降の展開を検討する。7月2日には企業等向けのテーマ説明会が開催され、担当者から課題内容や背景、実現したい未来などが説明される予定だ。