豊田通商システムズ、証明書自動化Keyfactor Commandを提供へ
豊田通商システムズ株式会社は、電子証明書およびPKI(公開鍵暗号基盤)のライフサイクルを統合管理し、運用自動化を実現するソリューション「Keyfactor Command」の提供を開始する。SSL/TLS証明書の有効期間短縮方針などを背景に、手作業による管理の負担軽減や更新漏れによるシステム停止リスクの低減を支援する。同社が自動車業界で培ったPKI運用の知見と、2024年9月に締結した米Keyfactor社とのパートナーシップを活用して展開する方針だ。
証明書の有効期間短縮に伴う運用の課題

Webサイトや業務システムなどで利用されるSSL/TLS証明書は、CA/Browser Forumにおいて有効期間を段階的に短縮する方針が採択された。現在200日である有効期間は、2027年3月に100日、2029年3月には47日まで短縮される予定となっている。

これにより証明書の更新頻度が約1.5カ月ごとへと増え、台帳や表計算ソフトを用いた手作業での更新運用は負荷が高まる。150枚の証明書を保有する企業の場合、1枚あたり2時間の作業と仮定すると年間の運用負荷は従来の約450時間から47日化後は約2,400時間へと5倍以上に増加する試算となる。更新頻度の増加に伴い、更新漏れによるシステム停止や、未管理の証明書放置によるセキュリティリスク、監査対応の負荷増大が懸念されている。
Keyfactor Commandの機能と特徴
Keyfactor Commandは、電子証明書の発行から更新、失効までの全プロセスを一元管理する証明書ライフサイクル管理プラットフォームである。


主な機能と特徴は以下の通り。
- マルチ認証局(CA)の一元管理:EJBCA、Microsoft CA、AWS Private CAなどのプライベートCAや、GlobalSign、DigicertなどのパブリックCAと連携し、発行元を問わず証明書を統合管理
- 更新作業の自動化:ACME、SCEP、APIなどの各種プロトコルに対応し、サーバーやデバイスへの証明書の配布・更新作業を自動化
- ワークフローによる効率化:申請、承認、発行、通知などの業務プロセスを自動化
- 未把握の証明書の検出:SSLスキャン機能により、管理対象外となっている証明書や脆弱な暗号アルゴリズムを検出
オンプレミスとクラウド環境を横断した証明書管理や、部門ごとに分散している複数ベンダーの証明書集約に対応する。
企画構想から運用までワンストップで支援
豊田通商システムズは2024年9月、Keyfactor社および豊田通商株式会社と戦略的パートナーシップを締結した。自動車業界における大規模PKI運用の知見とKeyfactor社の暗号資産管理技術を組み合わせ、要件整理から設計・構築、導入・運用までをワンストップで支援する。
同社の担当者は、2029年3月に証明書の有効期間が47日になることが確定している点に触れ、従来の運用方法では対応が困難になるとした上で、本サービスが企業のデジタルトラスト基盤強化と業務効率化につながることに期待を寄せている。


豊田通商システムズ株式会社の概要
- 所在地:愛知県名古屋市
- 設立:1994年
- 代表者:代表取締役社長 渡辺 廣利
- 資本構成:豊田通商株式会社 100%
- 事業内容:ITソリューションの提供
本記事は豊田通商システムズ株式会社の発表をもとに作成。
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