ソコテック、兼松の牛用飼料J-クレジット妥当性確認を完了 国内初のAG-007案件
J-クレジット制度の登録審査機関であるソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社は、兼松株式会社が申請するプロジェクト計画書「牛への飼料添加物(曖気中の温室効果ガス削減に資するもの)を使用した飼料の給餌」について、方法論AG-007に基づく妥当性確認業務を実施し、2026年9月28日に完了しました。AG-007は2026年2月に新設された畜産分野の新規方法論です。同社によると、本件は自社として、また国内の審査機関としても同方法論に基づく妥当性確認の第一号案件(※1)となります。
国内初となるAG-007に基づく妥当性確認
兼松株式会社が実施主体となる本プロジェクトは、2026年2月に制定され同年4月に改定された新規方法論「AG-007」に基づき、国内で初めて妥当性確認が行われました。
※1 国内初。2026年8月時点、ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社調べ。J-クレジット制度事務局公式ホームページに掲載された審査機関一覧を確認した結果、農業分野の審査機関として同社のみが掲載されており、かつ本件完了時点で、AG-007プロジェクトは本件のみであったため。
新規方法論AG-007の概要と審査内容
J-クレジット制度事務局によると、AG-007は、温室効果ガス(GHG)削減効果があるとして飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律に基づき指定された飼料添加物(3-ニトロオキシプロパノール(3-NOP)又はカシューナッツ殻液)を配合した飼料を乳用牛・肉用牛に給餌し、消化管内発酵由来のメタン排出量を削減する取り組みを対象とする方法論です。農林水産省によると、牛など反芻動物の消化管内発酵由来メタンは、国内の農林水産分野において稲作に次ぐ第二のメタン排出源であり、世界の温室効果ガス総排出量の約5%を占めるとされています。
妥当性確認においては、プロジェクト実施前の慣用飼料の給餌実績や、実施後の指定飼料添加物を配合した飼料への切り替え状況、使用する飼料添加物が法令上の指定を受けたものであることなど、方法論が定める適用条件への適合性が提出資料および現地確認などを通じて審査されました。
保証業務の概要
本保証の概要は以下の通りです。
- 対象プロジェクト名:牛への飼料添加物(曖気中の温室効果ガス削減に資するもの)を使用した飼料の給餌
- 適用方法論:J-クレジット制度 AG-007(Ver.1.1)
- プロジェクト実施者:兼松株式会社
- 審査機関:ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社
畜産分野における脱炭素化の動きと今後の展開
日本では「みどりの食料システム戦略」のもとで畜産分野を含む農林水産業の脱炭素化が進められており、2026年のAG-007新設によって、飼料添加物の活用による排出削減をクレジットとして可視化・収益化する枠組みが整いました。ISO14065の認定審査機関であるソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社は、GX-ETSなど国内の制度に対応してきた実績を活かし、農業分野の方法論にも早期に対応して制度の運用を支援しています。
同社は今後も、J-クレジット制度をはじめとする排出削減・吸収系の認証制度に関する審査サービスの提供を通じ、新規方法論への早期対応を含めて企業や農林漁業者の脱炭素化の取り組みを支援していく方針です。
代表者名を二場誠吾が務めるソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社は、東京都千代田区大手町1丁目7番2号 東京サンケイビル15階に所在しています。マネジメントシステム認証、GHG検証、第二者監査代行、CSR/環境報告書第三者認証、教育研修などの事業を展開しています。
本記事はソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社の発表をもとに作成しました。
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