デイリーファームと蔵王ファームが国際畜産動物福祉団体の平飼い卵賞を受賞
国際畜産動物福祉団体のCompassion in World Farming(CIWF)は11月4日、ベルギー・ブリュッセルで2026年の「ファーム・アニマル・ウェルフェア・アワード」の授賞式を開催し、世界各地の団体に計44の賞を授与した。日本からは、鶏卵生産者の株式会社デイリーファームと農事組合法人蔵王ファームが、ケージフリー(平飼い)卵の生産への取り組みを評価され、「ケージフリー・アワード(平飼い卵賞)」を受賞した。
畜産動物の福祉向上を表彰する国際的なアワード
「ファーム・アニマル・ウェルフェア・アワード」は、畜産動物の福祉向上に貢献する事業者を表彰するためにCIWFが創設した。2007年の開始以来、これまでに世界で1,000件を超える賞を授与しており、マクドナルド、スターバックス、コンパスグループ、IKEAなどが受賞している。
2026年の同アワードでは、欧州のほか、日本、タイ、インドネシア、ブラジル、オーストラリア、中国の団体が表彰された。日本のケージフリー卵生産に向けた歩みとしては、2022年にも旬楽膳が当時の「グッドエッグ・アワード」(現在の「ケージフリー・アワード(平飼い卵賞)」)を受賞している。
日本から受賞した2法人の取り組み

株式会社デイリーファームは、ケージフリー卵のブランド「はばたき農場」を展開し、卵をすべてケージフリー飼育で生産している点が評価された。現在は屋外へのアクセスが可能な単層式の鶏舎で3,600羽を飼養しており、2030年までにケージフリーの鶏を10,800羽に増やす計画を立てている。同社代表取締役社長の市田旭宏氏は、受賞を励みに今後もケージフリーの鶏舎を段階的に増やしていくとしている。

農事組合法人蔵王ファームは「蔵王高原牧場 JAPAN Z 平飼いたまご」を手がけ、平屋建てのケージフリー鶏舎で約3万羽の鶏から殻付きのケージフリー卵を年間826万個生産している。断嘴を行っていないことや、先日Certified Humaneの認証を正式に取得したことも動物福祉への取り組みとして挙げられている。同法人代表理事の佐藤智之氏は、今回の受賞は採卵鶏一羽一羽への心配りが認められたものであり、動物に配慮した畜産を蔵王から世界に伝えていく決意を強めるものだと述べている。
世界各地で進む動物福祉の推進
今回の授賞式では、ブラジルの鶏卵生産者Sunny Eggs社とKorin社が「ケージフリー・アワード(平飼い卵賞)」を受賞したほか、タイのTan-Khun Organic Farmが「鶏の動物福祉向上賞」と「農業移行賞」を受けた。また、COMO Hotels and Resortsがオーストラリア、英国、欧州にわたる調達方針を評価されて「鶏の動物福祉向上賞」を受賞するなど、持続可能な食料生産や自然に優しい農業を前進させる取り組みが表彰された。
「ファーム・アニマル・ウェルフェア・アワード」と、CIWFの働きかけで事業者が表明した動物福祉の取り組みを合わせると、年間34.7億頭を超える動物の飼育環境の改善につながる見込みとされている。
本記事はCompassion in World Farmingの発表をもとに作成。

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