Taravine、半導体特化の1号ファンドでファーストクローズを完了
半導体・ディープテック特化型ベンチャーキャピタルのTaravine合同会社は、目標総額を60億円とする「Taravine Partners 1号投資事業有限責任組合」のファーストクローズを完了した。本ファンドには日本高純度化学株式会社、株式会社肥後銀行、内外テック株式会社、AIメカテック株式会社が戦略LPとして参画している。今後は追加クローズを予定しており、日本・台湾・米国・欧州の半導体、フォトニクス、次世代コンピューティング領域のスタートアップへ投資を行う。
AIの普及により半導体需要が急拡大する一方、サプライチェーンのすべてを一地域で担うことはできない状況にある。日本は素材・部材・装置で世界をリードしJASMやRapidusによる製造基盤の再構築が進む一方、台湾はファウンドリーや先端パッケージング、チップ設計、AIサーバー製造を強みとし、シリコンバレーは最終需要を生み出すシステム企業やハイパースケーラーでリードしている。
本ファンドはこれらの強みが交わる領域に投資し、戦略LPとともに以下の4点を目指すとしている。
- 日本の技術をグローバル半導体エコシステムへ:日本の素材・光学・パッケージング・装置技術が、台湾のメーカーやシリコンバレーのエンドユーザーの製品に採用されるよう支援
- 台湾・海外の設計企業に日本市場を開く:ファブレス・IC設計企業を日本の顧客、パートナー、新たなファウンドリー能力とつなぐとともに、台湾・海外スタートアップと日本の素材・装置メーカーを接続
- AIサプライチェーンの強靭化:AIデータセンターを支えるフォトニクス、放熱、パワー半導体技術を育成
- 将来のコンピューティング基盤への投資:量子コンピューティングをはじめとする次世代計算技術とその素材・部材を支援
投資方針と重点領域
投資ステージはシード〜シリーズBを中心に、1社あたり1億〜5億円をリード・継続投資する方針だ。投資地域の比率は日本50%超、台湾20〜40%、残りを米国・欧州と想定している。
重点領域には以下を掲げている。
- ファブレス設計・先端チップ:AI/HPCチップ、カスタムASIC、高耐圧パワーデバイス、6G向けRFチップ
- 光電融合・フォトニクス:CPO、シリコン光導波路、光結合技術
- 放熱・光学部材:高熱伝導基板、メタサーフェス光学素子、短波赤外(SWIR)センサー・光源
- 次世代素材:GaN、SiC、Ga2O3、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、次世代パッケージング素材
- 将来のコンピューティング基盤:量子コンピューターとその関連素材・部材
投資先への成長支援
資金提供にとどまらず、ディープテック企業の成長課題に起業家とともに取り組む姿勢をとる。具体的には、日本、台湾、シリコンバレーの3地域での顧客開拓支援や、新技術を数百万台規模の製品へ立ち上げた経験を持つパートナーによる量産・スケール実務支援を実施する。さらに、プラットフォーム・知財戦略、成長段階に応じたチームづくり、資本政策、アドバイザー等を通じた日本の大手企業経営層との接点構築を支援する。
共同創業者・ゼネラルパートナーの本村天は、「日本の半導体産業は今、歴史的な転換期にあります。優れた要素技術を持ちながら、アプリケーションやグローバルな顧客との接続に課題を抱えるスタートアップが数多くあります。Taravineは資金提供にとどまらず、日本・台湾・シリコンバレーの産業ネットワークを結び、こうした技術を世界のトップ市場へ届けてまいります。」とコメントしている。
本ファンドおよび運営元の概要は以下の通り。
- ファンド名称:Taravine Partners 1号投資事業有限責任組合
- 運用期間/投資期間:10年(最大2年延長可)/ファーストクローズより5年
- 無限責任組合員:Taravine Partners 1号有限責任事業組合
- 運営会社:Taravine合同会社(本社:東京都渋谷区)
- 共同創業者・ゼネラルパートナー:本村 天、Chris Liao, PhD、大森 栄作
- アドバイザー:志賀俊之氏(元日産自動車COO、元産業革新機構CEO)、上釜健宏氏(元TDK社長・会長)
- お問い合わせ:info@taravine.com(ウェブサイト:https://www.taravine.com/)
本記事はTaravine合同会社の発表をもとに作成。

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