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樋口製作所がスマートグラスと自社開発アプリを活用した現場実証を実施

岐阜県各務原市に本社を置く株式会社樋口製作所は、スマートグラスと自社開発アプリを活用した現場実証を行っています。本社工場と車で約15分離れた別工場をリアルタイム映像でつなぐ遠隔支援や、QRコードを用いた作業情報の表示、フォークリフト操縦者の視点共有などを進めています。同社はこれらの取り組みを通じて、現場の作業効率と安全性の向上を目指しています。

遠隔指示における安全面などの課題を解消へ

プレス工場では、金型や設備のメンテナンス時に別拠点にいる担当者の確認や判断が必要になる場面があります。同社ではこれまで、現場作業者が片手にスマートフォンを持って映像を配信し、離れた工場から指示を受けていました。しかし、片手がふさがった状態では作業が進めにくく、工具や部品を扱う現場では安全面にも課題がありました。

今回の実証で使用するアプリはすべて同社が自社で開発したものです。現場エンジニアとITエンジニアが連携し、実際の作業の流れに沿った仕組みを構築しています。

実証では主に3つの取り組みが行われています。

  1. 工場間のリアルタイム映像配信

本社工場と車で約15分離れた別工場の間で、作業者の目線映像をリアルタイムに共有しています。金型や設備のメンテナンス時に離れた工場の担当者が映像を見ながら指示を出せるため、現地へ移動せずに状況を共有できます。

  1. QRコードによる作業情報の表示

設備や金型などに貼付したQRコードを読み取ると、生産指示情報、金型メンテナンス情報、材料情報などがグラス内に表示されます。作業者は書類や端末を手に取らずに必要な情報を目の前で確認できます。

  1. フォークリフト操縦者の視点共有

フォークリフト操縦者がスマートグラスを装着し、その視点を映像で確認する取り組みを実施しました。運搬するパレットの積み数によって操縦者からの見え方が大きく変わることが確認され、第三者が客観的に目線を確認することで死角や危険の実態が見えてきたため、今後の安全教育や作業ルールの見直しに生かす考えです。

両手が使える効果と製造現場からの視点

実証による最も大きな変化として、作業者が両手を使えるようになった点が挙げられています。スマートフォンを持つ必要がなくなり、離れた工場から指示を受けながら工具を持って作業を続けられるようになりました。

同社製造部専任部長の脇田信幸氏は、フォークリフトの視点共有による気づきやQRコード機能の可能性に触れ、「これまでに蓄積してきた生産やメンテナンスのデータをAIが分析し、作業のポイントを現場でアドバイスしてくれるようになれば、技術の継承や品質の安定にもつながると期待しています」とコメントしています。

今後の展望と会社概要

今後は、視力矯正用メガネを使用する作業者への配慮としてバイザー型など使いやすいデバイスの情報を集め、全員が無理なく使える運用を目指します。また、蓄積された生産実績やメンテナンス履歴などのデータをAIが分析し、注意点やポイントをアドバイスとしてグラス内に表示する仕組みの実現に向けた検討も進める方針です。

株式会社樋口製作所の概要は以下の通りです。

  • 社名:株式会社樋口製作所
  • 所在地:〒504-0957 岐阜県各務原市金属団地44番地
  • 代表者:代表取締役 樋口 徳室
  • 創業:1937年
  • 従業員数:272名(2026年10月)
  • 事業内容:精密金属プレス加工
  • 海外拠点:米国、メキシコ、中国
  • 主な受賞・認定:経済産業省「DX セレクション」2022・2025選定
  • URL:https://www.hig-jp.net/

本記事は株式会社樋口製作所の発表をもとに作成しています。

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