大林組と日本通運が離島の建設副産物循環フロー構築 宮古島で廃石こうボードを再資源化
株式会社大林組と、NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社のグループ会社である日本通運株式会社は、離島の建設現場で発生する建設副産物のリサイクルを促進する新たな循環・輸送フローを構築しました。適用第一弾として、沖縄県宮古島の建設現場で発生する廃石こうボードを専用回収容器で収集・島外輸送し、再び石こうボードの原料として水平リサイクルを実施しました。両社は輸送効率の向上やCO2排出量の削減を図り、循環型経済および脱炭素社会の実現への貢献を目指します。
離島における建設副産物処理の課題と背景
建設副産物のリサイクルは資源の有効活用や最終処分量の削減を目的に進められてきましたが、近年は循環型経済の推進や2050年のカーボンニュートラル実現に向け、リサイクル率のさらなる向上やCO2排出量削減につながる取り組みが求められています。
一方で離島においては、島内の処理施設や島外への輸送手段が限られる場合があり、収集・運搬や処分に関して輸送コストや処理体制上の課題を抱えています。そのため、地域の実情に応じたリサイクルの推進や環境負荷の低減が必要とされていました。
専用容器NRBOXを活用した宮古島での新たなフロー
第一弾の取り組みでは、廃棄物処理法に基づく広域認定制度(建材メーカーなどが環境大臣の認定を受けて自社製品の端材などを広域的に回収・リサイクル等を行う制度)を活用しました。宮古島で大林組が施工中の建設現場から発生する廃石こうボードを、日本通運の建材端材専用回収容器「NRBOX」を用いて回収し、船舶輸送コンテナへの積載効率を高めて島外へ搬出しました。
搬出された廃石こうボードは北九州市内の石こうボードメーカーの工場で処理され、回収量の90%以上が再び石こうボードの原料として利用されています。従来のフレコンパックを利用した収集・運搬で生じていた積載ロスを解消したことで、輸送費と処分費を合わせて10%以上削減できるほか、輸送に伴うCO2排出量の削減も見込んでいます。
新たな循環・輸送フローの特徴と効果
離島特有の環境に配慮して開発された今回のフローには、以下のような特徴や効果があります。
- 専用回収容器(NRBOX)の導入による輸送効率の向上
- 定期輸送スケジュールの設定による現場工程に応じた処理体制の構築
- 地域企業や地域住民との連携による安心・安全な輸送方法・管理体制の構築
- 建設副産物の適正処理による地域環境への負荷の低減
- 建設副産物の分別徹底によるリサイクル率の向上と最終処分率の低減
- 輸送・処理に伴うCO2排出量およびコストの削減
国内の他離島への展開と対象資材の拡大へ
両社は今後、国内各地域の離島においても同様のネットワークを整備し、地域特性に合わせた建設副産物処理の最適化を進めるとともに、石こうボード以外の建設資材についても同様のフロー構築に着手する方針です。関係事業者との連携や管理ノウハウの蓄積を進め、建設資材のリサイクルやリユースをはじめとする資源循環プロセスの確立を目指します。
本記事は株式会社大林組および日本通運株式会社の発表をもとに作成されています。

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