大井町駅と都市構造が似る3駅を抽出 中古マンション動向を共同調査
マンションリサーチ株式会社とGEXT合同会社は、大井町駅周辺と都市構造が類似するエリアを抽出し、中古分譲マンション市場データを比較分析した共同調査結果をまとめた。街の発信情報量や各種施設の分布バランスを数値化し、都市構造の類似スコアが高かった3駅と大井町駅周辺の成約価格や在庫動向を検証している。都市構造が類似していても、不動産市場における評価の進み方や需給バランスには違いが生じていることが示された。
都市構造を数値化し類似する3駅を抽出
今回の調査では、人口規模や駅の乗降客数といった従来の統計だけでなく、発信される情報量や飲食店舗、購買店舗、移動手段、暮らし・遊びに関連する施設などの分布状況に着目した分析が行われた。各都市機能に関する指標を10段階で評価し、データの分布をもとに偏差値を算出して相対的に比較する手法を用いている。
大井町駅周辺を基準に都市機能のバランスを比較した結果、類似スコアが特に高いエリアとして、大阪市の京橋駅と野田阪神駅、東京都23区の北千住駅の3駅が抽出された。いずれも都心部へのアクセスに優れ、駅周辺に多様な都市機能が集積している共通点を持つ一方で、知名度や再開発の進捗状況、市場評価はそれぞれ異なっている。
成約坪単価の推移と市場評価の時間差
2022年1月〜2026年9月を対象期間として成約坪単価の推移を比較したところ、エリアごとに異なる動きが確認された。大井町駅周辺では、再開発への期待や住宅需要を背景に上昇が続いていたものの、2025年末をピークとして2026年上期末には下落へ転じる動きが見られた。これは街の魅力低下を直接意味するものではなく、先行した市場評価に対して価格面で一定の調整が生じている可能性があるとしている。
これに対し、京橋駅、野田阪神駅、北千住駅の周辺では、成約坪単価が上昇または高い水準で横ばいに推移している。都市構造の類似性が高い街であっても、市場評価の進み方には時間差が存在する可能性があり、大井町駅周辺で価格上昇が進んだ一方で、類似する3駅では都市機能に対する評価が引き続き進行しているとも考えられると分析されている。




在庫動向から見る流動性と需給バランスの違い
市場の流動性を把握するための中古マンションの在庫動向においても、大井町駅周辺と類似エリアで差が見られた。大井町駅周辺では直近の中古マンション在庫が増加傾向にあり、需給バランスに変化が生じている可能性が示されている。
一方、京橋駅周辺と北千住駅周辺では在庫がおおむね安定して推移しており、野田阪神駅周辺でも直近の動向から需給改善がうかがえる状況となっている。成約価格と在庫動向を併せて見ると、大井町駅周辺で価格上昇の一服感が表れる一方、類似する3駅では比較的安定した市場環境が維持されている可能性が示唆されている。


調査の概要
今回の調査概要は以下の通りである。
- 対象期間:2022年1月〜2026年9月
- 調査主体:マンションリサーチ株式会社、GEXT合同会社
- 解析対象:大井町駅・北千住駅・京橋駅(大阪市)・野田阪神駅周辺中古分譲マンション市場データ
- 総データ数:13,074件
- 集計・推計アプローチ:流通市場における売り出し事例を幅広く取得し、オリジナルの統計モデルを適用して各種指標の分析を実施
本調査を実施したマンションリサーチ株式会社(代表取締役社長:山田力、所在地:東京都千代田区神田美土代町5-2 第2日成ビル5階)は不動産市場データの分析を手がけており、GEXT合同会社(代表者:寺田 和弘、所在地:東京都品川区西大井1-1-2)はスポット情報やAIを活用したエリア分析基盤を提供している。
本記事はマンションリサーチ株式会社およびGEXT合同会社の発表をもとに作成。
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