Helical Fusion後藤拓也氏 文科省の技術開発タスクフォース委員に就任
株式会社Helical Fusionは、共同創業者 副CTOである後藤拓也氏が、文部科学省の「フュージョンエネルギー技術開発戦略検討タスクフォース委員会」の委員を2026年10月30日付で拝命したことを発表した。
同タスクフォースは、日本におけるフュージョンエネルギー技術開発戦略の策定に向けた調査および検討を行う会議体である。後藤氏は、核融合炉システム設計の専門的知見や、実用化に向けた製作・建設を進める現場の視点を共有することで、関連技術のさらなる発展に貢献するとしている。
「フュージョンエネルギー技術開発戦略検討タスクフォース」は、2026年9月25日に開催された文部科学省の科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 核融合科学技術委員会において設置が決定された会議体である。
同タスクフォースでは、わが国におけるフュージョンエネルギー技術開発戦略の策定に向けた調査・検討を目的としており、フュージョンエネルギーの実現に必要な要素技術の整理、各要素技術の現状、課題、今後の方向性に関する分析、国内外における研究開発動向の分析等が行われる。
後藤拓也氏の専門性と経歴
後藤氏は核融合炉システム設計を専門とし、長年にわたり研究開発に従事してきた。ヘリカル型核融合炉用システムコードを開発したほか、ヘリカル型の他、トカマク型やレーザー型の概念設計の経験も有している。
東京大学大学院博士課程修了を経て東京大学博士(科学)を取得後、核融合科学研究所 / 総合研究大学院大学助教を経て株式会社Helical Fusionを共同創業した。現在は原型炉設計合同特別チームメンバーも務めている。
後藤氏は今回の委員就任を通じて、これまで培ってきた技術的知見に加え、フュージョンエネルギー実用化に向けて製作・建設を進める最前線の視点を共有することで、フュージョンエネルギー関連技術のさらなる発展に貢献するとしている。
Helical Fusionの事業と「ヘリックス計画」の進捗
東京都千代田区に本社を置き田口昂哉氏が代表を務める株式会社Helical Fusionは、フュージョンエネルギーの実用化を目指す企業である。大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所(NIFS)における研究成果を活用する形で、2021年にスピンアウトして創業した。NIFSは世界有数の大型プラズマ実験装置「大型ヘリカル装置(LHD)」において、3,268秒間(約54分間)にわたるプラズマの維持や1億度を超えるプラズマ温度の達成、プラズマの安定制御にかかわる知見などを蓄積してきた公的研究機関である。
日本独自の核融合炉形式である「ヘリカル方式」は、国立大学や公的研究機関における約70年にわたる研究開発の結果、商用発電所に求められる要件を備えやすい方式として評価されており、同社はその知見を生かした「ヘリックス計画(Helix Program)」を進めている。
ヘリックス計画では、フュージョンエネルギーによる実用発電の達成に向けて以下の計画を掲げている。


- 2020年代中をめどに、二大開発要素「高温超伝導マグネット」「ブランケット兼ダイバータ」の個別実証を完了
- 2030年代中に、最終実証装置「Helix HARUKA」による統合実証、および発電初号機「Helix KANATA」による世界初の実用発電を達成


なお、2023年5月には発電初号機の設計についてまとめた査読付き論文「Development of steady-state reactor by Helical Fusion – J. Miyazawa et al., Physics of Plasmas.」を発表している(https://pubs.aip.org/aip/pop/article/30/5/050601/2891604/Development-of-steady-state-fusion-reactor-by)。
現在、岐阜県土岐市にある核融合科学研究所敷地内の同社専用スペースにおいて、最終実証装置「Helix HARUKA」による高温超伝導マグネット実証に向けた製造・建設が進められている。Helix HARUKA向けの重要コンポーネントの開発は、国内30社を超える企業や各種共同研究先の協力を得て進められているという。
発表元の概要
- 社名:株式会社Helical Fusion
- 本社:東京都千代田区
- 代表:田口昂哉
- お問い合わせ:コミュニケーション統括室(contact@helicalfusion.com)
本記事は株式会社Helical Fusionの発表をもとに作成。
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