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国内でFDE名乗る40社を調査 契約項目明記は一部にとどまる ゴムマリ発表

ゴムマリ株式会社は、FDE(Forward Deployed Engineer)を名乗ってAIの導入支援を提供する国内企業40社の公式サイトを対象にした調査結果を発表した。米ガートナーが、コンサルティングがFDEとして売られる「FDE washing」の危険性を指摘するなか、国内でサービス内容を確認できた33社のうち13社が、担い手をエンジニアと呼ばないか、主なプランで提供側が開発すると明記していない実態が判明した。同社は公的ガイドラインやガートナーの提言をもとに、発注前に確認すべき10の項目を提示し、事前の確認を呼びかけている。

FDEは、提供側のエンジニアが顧客の現場に入り、開発から本番業務まで届ける働き方を指す。米ガートナーは2026年9月29日の発表で、多くの提供者がforward deployedを導入支援やプロフェッショナルサービス、AIコンサルティングの呼び名として使っていると指摘し、「“FDE washing,” where consulting services are marketed as FDE」(コンサルティングが FDE として売られる「FDE washing」)の危険が増しているとした。あわせて、2028年までに企業の70%が、提供側のFDEが作成したエージェント型AIを、費用の増大や自力で進化させられないことを理由に手放すと予測している。

ゴムマリ株式会社が国内でFDEを名乗る40社を調査したところ、サービス説明ページが確認できた33社のうち8社は担い手をエンジニアと呼ばず、コンサルタントや専門家などと呼んでいた。また、5社は主なプランで提供側が開発すると記載しておらず、その内訳は伴走や助言が2社、既製ツールの設定が1社、自社製品の導入が2社であった。これらいずれかに該当する企業は13社に上った。

40社全体において、業務をヒアリングする担当者と開発者の関係を記載していた28社のうち、同一人物が担当すると明記していたのは20社、役割を分けると記載していたのは8社だった。また、現場に入ると記載した37社のうち、常駐または週1日以上入ると明記したのは10社(物理的な訪問かは問わない)で、残る27社は月に数回の訪問か頻度を記載していなかった。料金を公式サイトに掲載していたのは12社(1社は確認できず)で、月額表記が確認できた8社における各社の最低プラン月額は20万円から60万円の範囲であった(各社が示す料金の下限であり、相場や実際の取引金額ではない)。

契約前に確認したい10の項目

ガートナーは契約前に成果物、引き継ぎ、知的財産権、移行や出口の責任を取り決めるよう推奨している。ゴムマリ株式会社はこれに、IPA・経済産業省の「情報システム・モデル取引・契約書」(第二版)および経済産業省の「AI・データの利用に関する契約ガイドライン AI編」「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」を組み合わせ、発注前に確認すべき10項目を整理した。括弧内は40社のうち公式サイトに記載が確認できた社数である。

  1. 何を作るか(開発すると書く: 31社)
  2. 誰が業務を聞き、誰が作るか(聞く人と作る人の関係を書く: 28社)
  3. その料金で、週何日、どこで入るか(週1日以上入ると書く: 10社)
  4. 頼む側は、誰の時間とどのデータを用意するか(頼む側に求めることを書く: 7社)
  5. 何人が、どの役割で付くか(体制を書く: 20社)
  6. 何をもって終わりとし、効いたとするか(効果の測り方を書く: 20社)
  7. 頼む側のデータを、どこで誰がどう扱うか(データの扱いを書く: 18社)
  8. 最低何か月からか、段階ごとや月単位で続けるかやめるかを決められるか(最低期間か区切りを書く: 14社)
  9. 作った物の権利は誰のものか、終わった後に持ち出せるか(作った物の権利や渡し方を書く: 5社)
  10. 作った後に誰が動かし、抜けた後に頼む側で直せるか(引き継ぎを書く: 21社、運用・保守を書く: 19社)

成果物の権利が発注側にある、あるいは発注側の資産として残ると記載したのは3社で、成果物を渡すと明記した企業を含めても5社にとどまった。契約期間については、最低契約期間を記載した企業が8社、段階ごとや月単位で継続を判断できるとした企業が7社(重複1社)であり、記載のない企業が多い実態が浮き彫りとなった。

見積もり前に書面で確かめるべき3つの論点

ゴムマリ株式会社は、仕様が確定しにくいAI開発において、後々の費用や手間に影響する論点として以下の3点を挙げ、見積もり前に書面で確認することを推奨している。

  • 何をもって終わりとするかを、成果の内容と水準まで数字で決めること
  • 段階ごとに、続けるかやめるかを決められる形にすること
  • 作った物の権利と、提供側が抜けた後に発注側で直せるかを、一組で決めること

代表取締役の村山悠太氏は、国内33社中13社で担い手をエンジニアと呼ばないなどの状況に触れ、「名前だけでは何を頼めるかが分かりません」と指摘。「頼む前に、何を作り、誰が作り、作った物を誰が持ち、誰が直すのかを、この10の項目で確かめていただくことをお勧めします」とコメントしている。

調査の概要

  • 調査期間: 2026年10月31日
  • 調査機関: 自社調査(ゴムマリ株式会社)
  • 調査対象: FDEの比較・一覧記事やPR TIMESの発表、ウェブ検索で挙がった国内企業79社およびAI伴走支援等の語で見つかった企業から、公式サイトでFDEの語を用いてサービスを案内していると確認できた43社(同社を除く)。このうち説明が確認できた40社(選定ページ数: 77ページ)
  • 調査方法: ガートナーの発表(2026年9月29日)、IPA・経済産業省「情報システム・モデル取引・契約書(受託開発(一部企画を含む)、保守運用)〈第二版〉」、経済産業省「AI・データの利用に関する契約ガイドライン AI編」(平成30年6月)、「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」(令和7年2月)、OpenAI・Anthropic・PalantirのFDE説明をもとに10項目を設定。各社公式サイトの説明を大規模言語モデル(AI)を用いて2回判定し、不一致箇所等は同社が目視で確認して集計。

※本調査は公式サイト上の記載を数えたものであり、実際の業務内容や契約実態を直接調査したものではない。利用規約や個別契約書にのみ記載している企業は「書いていない」側に分類されている。また、43社のうち3社は技術的仕様により読み込めず除外されている。

  • 社名: ゴムマリ株式会社
  • 所在地: 東京都
  • 代表者: 代表取締役 村山悠太
  • 設立: 2025年5月
  • 事業内容: FDE(お客様の現場に入り込み、AIエージェントを作る)による、専門業務AI-BPO・AIエージェント導入・プロダクト・開発と検証と診断
  • URL: https://gomumari.com/

本記事はゴムマリ株式会社の発表をもとに作成されています。

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