新潮社、古川雅子著カミオカンデの奇跡 48年目の真実を2026年11月26日発売へ
株式会社新潮社は、ジャーナリストの古川雅子氏による単行本『カミオカンデの奇跡 48年目の真実』を2026年11月26日(木)に発売する。本書は、2度のノーベル賞受賞を生んだ実験施設「カミオカンデ」の軌跡を、47人の関係者の証言からひもとくノンフィクション作品である。実験の構想開始から48年の時を経て、これまで語られてこなかった秘話を明らかにするとともに、日本の科学の未来を問う内容となっている。
48年の時を経て明かされるノーベル賞の舞台裏
本書では、1本の電話から始まったカミオカンデ実験の背景や、建設予算の実現に知恵を絞った文部官僚の証言、先行していたアメリカの競合実験を凌駕できた理由、「世界初検出」を巡る熾烈な競争などの秘話が明かされる。
また、カミオカンデ実験を成功に導いた要因として、研究者たちの情熱や能力だけでなく、時代背景や挑戦を許容する制度の「余白」があったことにも着目している。世界的発見を可能にした条件を振り返り、ハイパーカミオカンデへと続く日本の科学研究の未来を考える手がかりを提示する。
世界的発見を成し遂げた物理学者たちの姿と開発秘話
作中では、前代未聞の大型実験を次々と実現し「親分」と呼ばれて畏怖された小柴昌俊氏、大事故による絶体絶命の危機を救った戸塚洋二氏、自身の違和感に向き合い常識を覆す世界的発見を成し遂げた梶田隆章氏らの個性や研究にかける思いが、具体的なエピソードと証言から描き出される。
さらに、若き日本の物理学者が着想した理論がいかにして大型実験につながったのか、世界最大の光電子増倍管がどんな駆け引きと覚悟の上で開発されたのかといった開発の裏側や、超新星ニュートリノの観測を巡る攻防、ライバル実験を主導したアメリカ人物理学者が残した言葉など、物理学の最前線の実像が膨大な資料と証言から浮かび上がる。
実験施設「カミオカンデ」の歩み
実験施設「カミオカンデ」は、岐阜県飛騨市の池ノ山の地下約1,000メートルに建設され、1983年に観測を開始した。1987年に大マゼラン星雲で起きた超新星爆発によって生じたニュートリノを世界で初めて検出し、この功績などにより2002年に小柴昌俊がノーベル物理学賞を受賞した。
その後、後継施設のスーパーカミオカンデでの観測をもとに、ニュートリノに質量があることを示す「ニュートリノ振動」が発見され、2015年に梶田隆章がノーベル物理学賞を受賞している。現在、新たな後継施設であるハイパーカミオカンデが、2028年頃の観測開始を目指して建設が進められている。
書籍および著者情報
著者の古川雅子氏は上智大学文学部卒のジャーナリストで、ニュース週刊誌のスタッフライターを経て独立した。著書に『「気づき」のがん患者学』(NHK出版新書)などがあり、2024年にはYahoo!ニュースオリジナル特集「経口中絶薬に関する3回連載」で科学ジャーナリスト賞優秀賞を受賞している。
書籍の概要は以下の通り。
- タイトル:カミオカンデの奇跡 48年目の真実
- 著者名 : 古川雅子
- 判型:四六判(304ページ)
- 定価:2,310円(税込)
- 発売日:2026年11月26日
- ISBN:978-4-10-357281-7
- URL:https://www.shinchosha.co.jp/book/357281/
本記事は株式会社新潮社の発表をもとに作成されています。
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