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パナソニック インダストリー、AI関連事業へ約920億円投資 生産能力を拡大へ

パナソニックグループの事業会社であるパナソニック インダストリー株式会社(代表取締役 社長執行役員・CEO:小澤 正人)は、拡大する生成AI市場の需要に対応するため、AI関連事業へ約920億円を投資する。データセンター内のAIサーバなどに使用される高機能多層基板材料「MEGTRON」や導電性高分子アルミ電解コンデンサ「SP-Cap」の生産体制を国内外で強化し、生産能力を拡大していく計画だ。あわせて、三重県の四日市南工場に新たな研究開発棟を建設し、次世代半導体用材料の研究開発体制も強化する。

多層基板材料「MEGTRON」の中国・タイ拠点を増強

同社は、AIサーバの高速・大容量通信を支える高機能多層基板材料「MEGTRON」の生産能力拡大に向けて、中国とタイの2拠点に総額約670億円を投資する。郡山、蘇州、広州、台湾、アユタヤのグローバル5拠点で地域ごとの需要動向に応じた最適な生産体制を構築し、安定供給を一層強化する方針だ。

中国市場向けの生産拠点である中国・蘇州の「パナソニック デバイスマテリアル蘇州有限公司」では、2026年12月に量産開始予定の新棟(I期)に加え、新たに約300億円を投じて新棟(II期)を建設する。稼働開始は2028年8月を予定している。

東南アジア市場向けの生産拠点となるタイ・アユタヤの「パナソニック マニュファクチュアリング アユタヤ株式会社」では、2027年11月に稼働予定の新棟(I期)に加え、約370億円を投じて新棟(II期)を新設する。こちらは2029年4月の稼働開始を予定している。

AIサーバに搭載されるGPU等の電源回路で採用が拡大している導電性高分子アルミ電解コンデンサ「SP-Cap」については、京都府の宇治工場とインドネシアの「パナソニック デバイス バタム株式会社」に総額約170億円を投じる。

バタム工場では、将来のデバイス事業の成長も見据えた戦略的拠点として、5階建ての新棟を建設する計画となっている。2027年5月に着工し、2029年4月の稼働開始を予定している。

各工場の新棟概要は以下の通り。

  • パナソニック デバイスマテリアル蘇州有限公司 新棟(II期):延床面積 約46,000平方メートル(I期との共用部分含む)、2028年8月稼働開始予定、電子回路基板材料を生産
  • パナソニック マニュファクチュアリング アユタヤ株式会社 新棟(II期):延床面積 約36,000平方メートル、2029年4月稼働開始予定、電子回路基板材料を生産
  • パナソニック デバイス バタム株式会社 新棟:延床面積 約50,000平方メートル、2029年4月稼働開始予定、導電性高分子アルミ電解コンデンサを生産

三重県四日市市に次世代半導体用材料の研究開発拠点を新設

今後の半導体技術の進化を見据え、三重県四日市市の四日市南工場に約80億円を投じ、次世代半導体用材料の研究開発棟を新設する。

AIサーバ向け半導体では、演算性能の向上に伴い半導体チップの大型化やチップレット化が進んでいる。新施設では、半導体向けのパッケージ基板材料や封止材といった次世代半導体パッケージ材料の開発・試作・評価機能を集約する。材料設計、プロセス、評価・解析の各機能を一体化させることで、開発から評価までの期間を短縮するとともに、顧客との連携を深めて研究開発を加速させる。

成長フェーズに向け高付加価値事業への集中を図る

パナソニック インダストリー株式会社は、車載や情報通信インフラをはじめとする幅広い用途に向け、電子デバイス・マテリアルを提供するパナソニックグループの事業会社だ。2026年3月31日終了の会計年度で1兆1,673億円の売上高を計上している。

同社は2026年度を成長フェーズの初年度と位置付けており、材料開発や製造プロセスに強みを持ち差異化が図れる「材料×プロセス事業」へのシフトを進めている。今回の投資を通じて足元の需要拡大に対応する供給能力を整えるとともに、中長期的な競争力の源泉となる技術開発の強化を推進するとしている。

本記事はパナソニック インダストリー株式会社の発表をもとに作成されています。

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