TISIと北海道中央バス、AI活用の音声ガイドを定期観光バスに導入へ
TISI株式会社と北海道中央バス株式会社は、訪日外国人観光客への多言語対応など北海道の観光・交通が抱える課題の解決に向け、AIを活用したモビリティ型音声ガイドを共同開発した。札幌駅北口から発着する北海道中央バスの「定期観光バス」にて、11月4日(水)より運用を開始する予定だ。GPSと生成AI音声ガイドを連動させ、バスの運行に合わせて車窓からの観光情報を届ける。
札幌市では近年、国内外から年間約1600万人※1を超える観光客が訪れており、外国人宿泊者数も2025年度は約248万人※1を超えている。国や地域が多様化する訪日客へのホスピタリティ向上と対応コストの削減を両立することが課題となっていた。

今回共同開発されたシステムは、GPSと連動して北海道遺産や観光スポットなどの情報を移動中の観光客へ能動的に届ける仕組みを持つ。音声案内だけでなく、多言語テキストや画像による情報も提供される。利用者は専用アプリをインストールする必要がなく、自身のスマートフォンで2次元バーコードを読み取るだけで利用可能だ。また、事業者は専用編集画面に日本語テキストを入力するだけで、生成AIが翻訳と音声合成を行いガイドページを作成できる。
導入路線と対応言語
システムが導入されるのは、札幌駅北口から発着する北海道中央バスの「定期観光バス」で、英語・繁体字・簡体字・韓国語の4言語に対応する。
11月4日(水)から運行する「冬の支笏湖・洞爺湖周遊コース」で運用を開始し、続いて12月1日(火)からは「冬の札幌午前観光コース」および「冬の札幌午後観光コース」においても導入される予定となっている。
今回のサービス導入により、従来の音声ガイドシステムと比較して維持管理費用を70%以上削減し、新規導入コストを80%以上削減する見込みとしている。現在稼働中のバス車両設備をそのまま利用できるため新規の設備投資が不要となり、専用編集画面の活用によって語学人材の確保や外部委託を行わずに業務の効率化が図れる。
両社は2025年11月〜2026年1月にかけ、札幌市内コースと支笏湖・洞爺湖コースの2コースで各3回の試乗検証を実施した。その結果、観光バスの速度に応じた音声案内の動作や、山間区間などの通信レベルが低いエリアを含む主要道路でも遅延なく利用できることを確認している。
今後の展開と関係者のコメント
今後はサービス利用を通じて取得できるデータを活用し、観光客ニーズの把握や分析、発信内容の改善を進める方針だ。周遊促進や観光DXモデルとしての展開を図り、持続可能な観光地域づくりへの貢献を目指す。
北海道中央バス株式会社の執行役員 観光事業推進本部長である嵯峨山 真氏は、生成AIによる音声案内がホスピタリティ向上に寄与し、運行内容更新時の案内変更コスト削減にも効果があると評価している。TISI株式会社の執行役員 ソーシャルイノベーション事業部長である中村 健氏は、AIを駆使して新たな観光体験の価値向上を実現していくとしている。また、一般社団法人札幌協会専務理事の青山 智則氏も、多言語情報提供の充実や観光案内業務の効率化につながる取り組みとして期待を寄せている。
会社概要
- TISI株式会社
- 代表者:代表取締役 社長執行役員 岡本 安史
- 本社所在地:東京都新宿区
- URL:https://www.tisi.jp/
- 北海道中央バス株式会社
- 代表者:社長 二階堂 恭仁
- 所在地:北海道小樽市
- URL:https://www.chuo-bus.co.jp/
本記事はTISI株式会社および北海道中央バス株式会社の発表をもとに作成しています。なお、札幌市の観光動向に関する数値は札幌市公表の「2025年度札幌の観光動向に関する調査結果について」(https://www.city.sapporo.jp/keizai/kanko/statistics/documents/2025kankotoukei.pdf)に基づきます。
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