MTGの補正下着を用いた骨盤臓器脱の介入試験結果が学会で発表
関西医科大学附属病院腎泌尿器外科の増尾有紀氏を筆頭演者とする研究において、愛知県名古屋市に本社を置く株式会社MTG(代表取締役社長:松下剛)の補正下着を用いた介入試験が実施された。女性泌尿器外来を受診した骨盤臓器脱患者を対象に補正下着の装着による介入を行い、有効性を評価した研究成果が、第28回日本女性骨盤底医学会学術集会において発表された。今後は国際学術誌への論文投稿に向けて取り組みを継続する方針だ。
学術集会での発表概要
発表された演題は「骨盤臓器脱に対する補正下着の有効性に関する検討」で、発表者は以下の通りとなっている。
- 増尾有紀(関西医科大学附属病院 腎泌尿器外科)
- 谷口久哲(関西医科大学附属病院 腎泌尿器外科)
- 村上彰悟(関西医科大学附属香里病院 腎泌尿器外科)
- 木下秀文(関西医科大学附属病院 腎泌尿器外科)
対象と研究方法
試験は、2025年7月から2026年5月までに関西医科大学附属病院の女性泌尿器外来を受診した、骨盤臓器脱を有する患者19例を対象に実施された。補正下着の装着前後でMRIを撮影し、過活動膀胱の症状診断や重症度評価に用いられる質問票「OABSS」、骨盤臓器脱による日常生活や身体症状の困り度合いを測る質問票「P-QOL」のアンケート調査を行い、効果を評価した。補正下着の装着期間は最低1か月とし、ペッサリーその他の補正器具を挿入・装着中の患者は、それを外して補正下着を装着した。
対象者の年齢は68-80歳(中央値75歳)、BMIは21.8-27.8(中央値24.9)であった。女性の骨盤臓器脱(子宮脱や膀胱瘤、直腸瘤など)の重症度を客観的かつ標準的に評価・分類するための国際的な指標であるPOP-Q Stageの内訳は、II期1例、III期10例、IV期8例で、補正下着の装着期間は1~5か月(中央値1か月)だった。
介入試験の結果
装着前後1か月目の評価において、MRI矢状面での骨盤臓器の下垂度(Pubococcygeal Line:PCL Lineから下垂臓器下端までの距離)は、装着前:25.79-50.18mm(中央値29.47mm)から装着後:18.76-32.96mm(中央値22.53mm)へと有意に短縮した。
質問票のスコアについては、OABSSスコアが装着前:2-10.5点(中央値6点)から装着後:1.5-8.5点(中央値3点)へ改善した。また、P-QOLの症状スコアも装着前:33.3-83.3点(中央値33.3点)から装着後:33.3-66.7点(中央値33.3点)へと推移し、骨盤臓器脱に対する補正下着の有効性が示されたと結論づけられている。
医療機関や研究機関との共同研究を通じて科学的根拠に基づいた製品開発を行ってきた株式会社MTGは、今後も先進技術と医学的知見を融合し、人々の健やかで豊かな生活を支える製品・サービスの開発に取り組むとしている。
日本女性骨盤底医学会の概要
日本女性骨盤底医学会は、2002年にウロギネコロジー研究会、2006年から日本女性骨盤底医学会として女性の骨盤底臓器の機能、形態異常の診療情報を日本、世界に発信して、よりよい治療を患者に提供することを目的としている職能集団の学会である。
- 学会HP:https://jfpfm.smoosy.atlas.jp/ja
- 学術集会HP:https://www.k-gakkai.jp/28jfpfm/
本記事は株式会社MTGの発表をもとに作成しています。
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