ワンミニッツ、都立病院2施設で多言語ツールQRトークの試行を開始
ワンミニッツ株式会社は、地方独立行政法人東京都立病院機構が運営する東京都立大塚病院と東京都立東部地域病院の2施設において、多言語コミュニケーションツール「QRトーク」の試行を2026年9月14日に開始しました。本件は、東京都が実施する「スタートアップによる事業提案制度」を通じた取り組みです。同社は今回の試行を通じて専門用語の翻訳精度を向上させ、医療現場における外国人患者の受け入れ体制の継続的な支援を目指しています。
端末の制約を受けない多言語コミュニケーション

QRトークは、患者が自身のスマートフォンでQRコードを読み取ることで利用できるシステムです。専用の翻訳機を配備する方法とは異なり、用意した端末の台数による利用制限を受けることなく、同時に複数人が利用できる特徴を備えています。

また、医療現場で誤りやすい言葉を病院専用の設定として登録できるほか、会話の記録は病院ごとの管理ページにテキストで蓄積されます。専用端末の導入やアプリのインストールが不要なため、機器の配布や充電、紛失対応といった管理面での負担が生じない点も特徴となっています。

ワンミニッツ株式会社の代表取締役である小守谷直毅氏は、在留外国人が増えるなかで病院の受付や外来での対応が日常化していくと指摘し、利用人数が増加しても機能し続ける仕組みを整えるとともに、医療用語の認識精度を高めていきたいとしています。
外国人住民の増加と医療機関における受入れの現状
今回の取り組みの背景には、国内における在留外国人の増加傾向があります。出入国在留管理庁の公表によると、2025年12月末時点の全国の在留外国人数は412万5,395人と初めて400万人を超え、過去最高を更新しました。東京都の在留外国人数は80万1,438人で、全国の19.4%を占めています。さらに、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(令和5年推計)」では、外国人人口が2070年には総人口の10.8%(939万人)に達すると推計されています。
一方で、医療現場の受け入れ体制には課題も残されています。厚生労働省の「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」(令和6年度)によると、2024年9月の1か月間に回答病院の約5割で受入れ実績があったものの、通訳・翻訳手段のいずれかを病院として利用可能と回答した割合は42.0%にとどまり、受入れ体制整備方針を整備していない病院は約9割に上っています。
医療現場の安全性を確保する情報管理体制

患者の会話記録を扱うことから、QRトークでは厳格なセキュリティ対策が講じられています。
- 会話記録の保管場所:国内(AWS東京リージョン)のサーバーに暗号化して保管し、データ処理も国内で完結。ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)登録のクラウド基盤を利用
- 通信の暗号化:端末とサーバー間の通信はHTTPSおよびTLS1.2以上で暗号化
- 不正アクセス対策:データベースをインターネットから直接到達できない構成とし、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)を経由して24時間体制で通信を監視。定期的に第三者機関による診断を実施
- データの保護と統制:会話記録の閲覧は契約者の管理ページに限定し、入力された音声やテキストはAIモデルの学習に利用しない運用を徹底
- 会社名:ワンミニッツ株式会社
- 設立:2019年7月26日
- 代表者:代表取締役 小守谷直毅
- 所在地:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15F
- 提供サービス:多言語コミュニケーションツール「QRトーク」
- Webサイト:https://qr-talk.com/
本記事はワンミニッツ株式会社の発表をもとに作成。
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