OrcaCyber、拒否応答緩和のセキュリティ研究向けAIモデルウェイトを公開
FlashLabs株式会社が日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ「OrcaRouter」のサイバーセキュリティチーム「OrcaCyber」は、セキュリティ研究向けに拒否応答(コンテンツフィルタリング)を緩和したモデル「OrcaCyber: Qwen3.8 Flash Next Abliterated」のウェイトを公開しました(2026年10月27日発表※1)。本モデルはAlibabaのオープンウェイトモデル「Qwen3.8 Flash Next」をベースにしており、自社インフラを継続的に攻撃テストする研究用途を想定しています。提供は「Orca Cyber Tier」のAPIを通じて行われ、OrcaCyber ZeroやOrcaCyber Ultraなど他のサイバーセキュリティモデルとともに利用可能となっています※1。
開発の背景とアブリテーション手法
サイバー攻撃の手法が高度化・自動化し、脆弱性の発見から悪用までの時間が短縮する中、OrcaCyberは実際の攻撃者が自社インフラの弱点を突く前に対策を講じるサイバー防御テーゼに基づき、研究者が攻撃テストを行える環境の整備を進めています※1。
ベースとなったAlibabaの「Qwen3.8 Flash Next」(2026年8月26日公開)は、Hugging Faceで累計300万回超のダウンロードを記録し、直近1か月でも100万回超のダウンロードがあるモデルです(@OrcaRouter発表※1※3)。OrcaCyberは攻撃テストの選択肢を広げる目的で本モデルに着目しました※1。
今回用いられたアブリテーション(abliteration)は、脱獄用プロンプトや追加学習に頼るのではなく、モデルのウェイトから拒否応答を生み出す方向成分を取り除く手法です。これにより、モデル自体の重みにフィルタリングの緩和が組み込まれています。
公開モデルの仕様と提供形態
公開されたモデルのベースはスパースMoE(Mixture of Experts)構成で、総パラメータは約1,760億、1トークンあたりの活性化パラメータは約60億です※3。ネイティブのコンテキストは262,144トークンで、100万トークンまで拡張できます※3。出力上限は131,072トークンとなっています(当社確認※2)。
テキストのほか、画像や動画の入力が可能なマルチモーダル設計となっており、スクリーンショットやネットワーク/アーキテクチャ図、ダッシュボード、録画セッションなどをソースコードや長文テキストと併せて解析できます※2。また、思考モード(強度は低・中・高から選択可能で無効化も可能)が標準で有効なほか、ネイティブの関数呼び出しや構造化JSON出力に対応しています(当社確認※2)。
APIはOpenAI互換で提供され、価格は100万トークンあたり入力0.80米ドル、出力1.60米ドルです(当社確認※2)。ゼロデータ保持(ZDR)に対応しており、有効時にはリクエストが無保持契約のあるプロバイダーにのみ送信されます※2。
開発元(OrcaCyber)が公表しているモデルページによると、ベンチマークスコアは以下の通り報告されています※3。これらは開発元の発表に基づく値であり、アブリテーション版の再評価値ではありません※3。
- DeepSWE 1.1: 58.7
- SWE-bench Pro: 62.5
- LiveCodeBench v6: 91.9
- GPQA Diamond: 91.7
- Toolathlon Verified: 73.5
本モデルの提供は、セキュリティ研究者やレッドチーム/ブルーチームによる検証・研究用途に限定されています。利用にあたっては「Orca Cyber Tier」への申請と審査が必要となる利用申請制が採られています※2。なお、本番システムでのAI利用に対しては、OrcaRouterのガードレール機能(PIIシールド・コンテンツポリシー・エージェントファイアウォールなど)が標準で有効になっており、研究用途と本番利用を区別した運用が可能とされています。
提供基盤および関連組織の概要
本モデルが提供される「OrcaRouter」は、米国のAI研究機関Continuum AIが開発し、東京都千代田区一番町10番8号に本社を置くFlashLabs株式会社(代表取締役:細井洋一)が日本市場向けに独占提供しているAI推論ゲートウェイです。OpenAI互換のAPIを通じて、Anthropic、OpenAI、Google Gemini、DeepSeek、Grok、Qwenなど200以上のモデルに対応しています。
FlashLabs株式会社
- 設立: 2023年7月
- 事業内容: AI応用研究所(Human-AI Hybridで営業・CXの自動化・自律化。OSS音声モデルChromaの開発元)
- URL: https://www.flashlabs.ai/
Continuum AI
- 概要: 次の10年の知能システムを支える基盤インフラを開発する研究機関(米国)
- 事業内容: OrcaRouterの開発・提供
- URL: https://www.continuum01.ai/
本件に関する問い合わせは、FlashLabs株式会社 マーケティング部 小林光喜(koki.kobayashi@myflashcloud.com)で受け付けています。
本記事はFlashLabs株式会社の発表をもとに作成されました。
- ※1 本公開は、OrcaRouter公式Xアカウント(@OrcaRouter)の発表(2026年10月27日)に基づきます。
- ※2 モデル仕様・価格・提供ティア・ZDR対応・思考モード・関数呼び出しは、OrcaRouterのモデルページ(OrcaCyber: Qwen3.8 Flash Next Abliterated・2026年10月27日時点・当社確認)に基づきます。
- ※3 ベースモデル「Qwen3.8 Flash Next」の仕様(公開日・パラメータ構成・コンテキスト長・出力上限・マルチモーダル対応)およびダウンロード数は、Hugging Face上のモデルカード(Qwen/Qwen3.8-Flash-Next・2026年10月27日時点・当社確認)に基づきます。評価値はOrcaRouterのモデルページに基づく開発元発表であり、アブリテーション版の再評価値ではありません。
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