サイバーコマンド、SCS評価制度★3取得支援プラットフォームを提供開始
サイバーコマンド株式会社(代表者:大向学)は、2026年10月26日、SCS評価制度の★3取得を支援するサプライチェーンセキュリティプラットフォーム「KUMIHIMO AI.security」の提供を開始した。AIを活用した現状の可視化と対応支援を行うことで、専任のセキュリティ人材が不足する企業でも制度への準備を進められる環境を整える。サービス開始時点では「SCS評価制度取得AI支援サービス」と「伴走型クイックアセスメント」の2サービスが提供され、将来的には発注企業を含むサプライチェーン全体への支援拡大を計画している。
SCS評価制度の背景と中小企業が直面する課題
サイバー攻撃の侵入口が大企業本体だけでなく取引先や委託先へと広がる中、経済産業省と内閣官房国家サイバー統括室は「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」の構築を進めており、2026年度末の運用開始を予定している。同制度は発注元企業から受注先・再委託先までサプライチェーンを構成するすべての企業を対象としており、最低限満たすべき対策水準を示す★3は、専門家の確認を伴う自己評価によって取得する仕組みとなる見込みである。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が全国の中小企業4,191社を対象に実施した調査(2025年2月公表)では、サイバーインシデントの被害を受けた企業の約7割が取引先の事業にも影響が及んだと回答している。同調査によると、過去3期にわたり情報セキュリティ対策への投資を行っていない企業が約6割、組織的なセキュリティ体制が整備されていない企業が約7割にのぼる一方、対策投資を行った企業の約5割が「取引につながった」と回答した。
しかし、経済産業省の検討会資料(2025年5月)に示された民間調査の結果では、企業規模を問わず約9割の企業がセキュリティ人材の不足を感じている実態がある。サイバーコマンド株式会社は、こうした専任人材の確保が難しい状況に対応するため、今回のプラットフォーム提供に至ったとしている。

提供される2つのサービス機能
KUMIHIMO AI.securityは、細い糸を組み上げて強い紐を作る組紐の着想に基づき、企業同士が支え合いながらサプライチェーン全体でセキュリティを強化することを目指して設計された。サービス開始時点では以下の2サービスが用意されている。


- SCS評価制度取得AI支援サービス(コア機能)
Web上で★3取得に必要な要件のチェックと改善を自社内で完結できるサービス。AIが合否を自動判定して不合格項目に改善指示を提示するほか、ダッシュボードによる進捗管理や社内共有・進捗管理用レポートの出力機能を備える。専門家提出用レポート生成機能も提供が予定されている。
- 伴走型クイックアセスメント(活用支援サービス)
現状の入力を行いながら、3回のミーティングを通じて同社が伴走するサービス。短期間・低コストで自社の全体感と着手点の把握が可能となる。成果物として判定サマリー、観点別の判定結果、ギャップ一覧、推奨アクションなどが提供される。

さらに精度の高い可視化や具体的な対策案を求める企業向けには、コンサルタントによるアセスメントもあわせて提供されている。
今後の展開とパートナー企業の募集
同社代表取締役の大向学は、AIによる可視化と専門家の伴走を組み合わせることで専任人材がいない企業でも無理のない制度対応を支援し、日本のサプライチェーン全体の安全性向上に貢献していきたい旨の考えを示している。
今後は受注側企業向け機能の提供から開始し、複数のセキュリティ機能を順次追加しながら、発注側企業も含めたサプライチェーン全体をつなぐプラットフォームへと拡張していく計画である。また、サイバーコマンド株式会社では同プラットフォームの販売・導入支援を行う販売代理店パートナーの募集も実施している。
本記事はサイバーコマンド株式会社の発表をもとに作成。 (参照:IPA「2024年度中小企業等実態調査結果」速報版(2025年2月)、経済産業省「サイバーセキュリティ人材の育成促進に向けた検討会 最終取りまとめ」(2025年5月))
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