湯浅醤油の新古敏朗代表が文化起業家アワードに選出 木桶醸造復活など評価
和歌山県有田郡湯浅町に本社を置く湯浅醤油有限会社は、代表取締役の新古敏朗氏が「CULTURE-PRENEURS AWARD 2026」に選出されたことを明らかにしました。同アワードはForbes JAPANが主催し、京都市が共催するものです。新古氏は2026年10月3日に京都市内で開催された授賞式および受賞セレモニーに出席しました。
今回の選出は、約40年間にわたり途絶えていた木桶による醤油づくりの復活やフランス・ボルドーでの醤油醸造、地域の子どもたちへの食育活動、新たな発酵調味料の開発など、伝統を守りながら新たな価値を生み出す取り組みが評価されたことによるものです。
地域文化から新たな価値を生み出す「カルチャープレナー」
カルチャープレナー(文化起業家)とは、地域に根づく伝統技術や文化資産を活用し、新しい経済的価値や社会的価値を生み出す人々を指す新しい概念です。

2023年に始まったForbes JAPANによる文化起業家の選出は、2026年で4回目を迎えました。今回は年齢制限を撤廃し、19人のアドバイザーボードによる推薦をもとに、編集部の審査で30組が選出されています。選出にあたっては、日本文化の世界への発信、地域産業への貢献、持続可能性、新しい文化を生み出す取り組みなどが重視されました。
途絶えていた木桶醤油の復活と海外・宇宙への展開

日本の醤油醸造発祥の地とされる湯浅町で、1881年に創業した丸新本家は金山寺味噌づくりを中心に地域の発酵文化を受け継いできました。その醤油部門として2002年に湯浅醤油有限会社を設立した新古氏は、約40年間途絶えていた伝統的な木桶による醤油づくりを復活させました。木桶で時間をかけて醸造する価値を見出し、地域に伝わる発酵技術を次の世代へつなぐことを目指した取り組みです。

伝統の継承にとどまらず、新たな展開も進められています。フランス・ボルドー地方では、日本の伝統的な発酵技術を基盤に現地の原料や食文化との融合を図る醤油造りに取り組んでいます。さらに、醤油醸造に欠かせない麹菌を宇宙へ送り、宇宙環境が微生物や発酵に与える影響を調べる研究にも挑戦する方針です。
次世代に向けた食育活動と新商品の開発
地域や次世代に向けた活動として、地元の小学生を対象に醤油づくりや地域の歴史、発酵の面白さを伝える食育活動を実施しています。
また、醤油の発酵技術を応用した新感覚調味料「カカオ醤」の開発など、伝統技術を生かした新しい食品づくりにも取り組んでいます。新古氏は「伝統とは、過去を保存することではない。未来を創ることである」との考えを示し、次世代が残したいと思えるものを創るために挑戦を続けたいとしています。
湯浅醤油有限会社の概要
- 会社名:湯浅醤油有限会社
- 代表取締役:新古敏朗
- 所在地:和歌山県有田郡湯浅町湯浅1464
- 事業内容:醤油・発酵調味料の製造、販売

本記事は湯浅醤油有限会社の発表をもとに作成しました。
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