デジオン、みちびき信号認証を活用した納品証明サービスの実証事業に採択
株式会社デジオンは、内閣府宇宙開発戦略推進事務局および準天頂衛星システムサービス株式会社が実施する「2026年度みちびきを利用した実証事業公募」に提案した「みちびき信号認証を活用した、グローバルサプライチェーン向け『納品証明サービス』の実証」が採択されたと発表した。映像セキュリティソリューションを展開するi-PRO株式会社の協力のもと、実際のユースケースを想定した環境でのフィールド実証を行う。部品や製品がいつ、どこの拠点から出荷されたかを偽装が困難な形で記録・確認できるサプライチェーンセキュリティサービスの社会実装を目指す。
経済安全保障への対応を背景に、完成品メーカーには部品の調達品が信頼の置けるサプライチェーンであるかを客観的に示すことが求められる場面が増えており、海外での認証取得にあたって出荷や納品に関する証跡を求められるケースもある。
しかし、紙ベースの証跡では真正性の証明が難しく、デジタル記録であっても位置・時刻が一般の衛星測位信号に依存している場合は信号自体が偽装されるリスクが残る。内閣府が2024年4月から運用を開始している「みちびき信号認証」は、準天頂衛星システム「みちびき」が配信する航法メッセージに電子署名を付与し、受信側で署名を検証することで位置・時刻の改ざんを検知する仕組みとなっている。
信号認証と機器認証を組み合わせる納品証明サービス「トライバリー」
本実証では、みちびきの信号認証による「空のトラスト」と、地上設置機器および通信の正当性を確認する「地上のトラスト」を組み合わせ、出荷記録の改ざんや偽装を検証する納品証明サービス「トライバリー(Trivery)」を構築し、技術的成立性と堅牢性の検証に取り組む。
トライバリーは、出荷拠点と納品拠点の双方から送信される「真正性が検証された位置・時刻」を出荷・納品情報と紐づけてクラウド上に記録する仕組みとなる。配送物の受領側や監査側が改ざんの疑いのない記録を確認できるようにすることで、サプライチェーンの透明性を強化する。


利用手順は以下の通りとなる。
- 出荷拠点で配送物バーコード(SCMラベルなど)をスキャンすると、設置されたエッジデバイスが検証済みの真正な位置・時刻情報と配送物情報を出荷情報としてクラウドへ送信する。
- クラウド側で正規拠点からの出荷かを検証し、納品レコードとして保存する。
- 配送物の到着後、完成品メーカーなどの受領側が納品拠点でバーコードをスキャンすると、受領側の位置・時刻情報も同様にクラウドへ送信されて検証のうえ記録される。
- 担当者が閲覧画面にアクセスすることで、出荷や納品記録の真正性を確認できる。なお、閲覧画面は開発中のため実際の仕様とは異なる場合があるとしている。

i-PROの協力によるフィールド実証の概要
フィールド実証では、海外での認証取得や輸出管理への対応を行っているi-PRO株式会社の協力のもと、実際に出荷や納品が行われる環境での検証に取り組む。公表された実証事業の概要は以下の通り。
- 実証テーマ名:みちびき信号認証を活用した、グローバルサプライチェーン向け「納品証明サービス」の実証
- 公募名:2026年度みちびきを利用した実証事業公募(主催:内閣府宇宙開発戦略推進事務局/準天頂衛星システムサービス株式会社)
- 採択発表:2026年6月30日
- 実施主体:株式会社デジオン(協力:i-PRO株式会社)
- 実証時期:2026年12月(予定)
- 事業期間:2026年8月3日〜2027年3月11日
- 実証内容:納品証明サービスの技術的成立性と堅牢性の検証
株式会社デジオンは、2027年3月までの実証を通じて技術的成立性と堅牢性の検証を実施し、その結果をもとに出荷・調達の業務システムに組み込める形でのサービス化を進める方針を示している。同社はみちびきの信号認証の設計・開発に携わった実績があり、その知見と組込みソフトウェアやセキュリティの技術を組み合わせ、サプライチェーンの信頼性を支える基盤づくりに貢献していくとしている。
本実証に関わる各社の情報は以下の通り。
- 株式会社デジオン:本社・福岡市早良区、代表取締役社長・佐野 功、1999年設立。ウェブサイト https://www.digion.com
- i-PRO株式会社:本社・東京都港区、代表取締役社長兼CEO・中尾 真人
本記事は株式会社デジオンの発表をもとに作成。
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