三井物産インシュアランスとhokan、AIによる電話一次受付の実証実験を開始
三井物産インシュアランス・ホールディングス株式会社傘下の三井物産インシュアランス株式会社と株式会社hokanは、AIが保険代理店の電話一次受付を担うシステムの実証実験(PoC)を2026年9月より開始した。企業や団体の従業員向け保険に寄せられる電話を対象に、クラウド型保険代理店システム「hokan®︎」と連携させ、顧客情報の照会から応対履歴の記録までの一連の業務フローが実務上成立するかを検証する。法令遵守を前提とし、募集行為に該当しない一次受付にAIを活用することで、受電対応の迅速化や募集人の事務負担軽減を目指す。
実証実験の背景と目的
2026年6月に施行された改正保険業法や、同年度より本格運用が始まった代理店業務品質評価制度を背景に、保険代理店には募集プロセスや内部態勢整備の適切性を客観的に説明できる記録や証憑の整備が一層求められている。
一方で、現場では契約内容の確認や各種照会への対応、保全・更改手続きなどに多くの時間を要しており、受電対応が集中する時間帯には電話がつながりにくくなるなど利便性への影響も生じていた。こうした課題に対し、三井物産グループの総合保険代理店としての実務知見と、hokanが培った保険代理店システムの技術を組み合わせ、AIによる電話一次受付の実現可能性を検証することとなった。
株式会社hokan執行役員新規事業本部長の羽鳥 大貴氏は、保険業界でのAI活用において「募集行為との境界を守り、信頼に足る仕組みとして運用できること」が最も重要であると言及している。また、三井物産インシュアランス株式会社代表取締役社長の福田 英之氏は、今回の取り組みを単なる業務の省力化ではなく、AIと人の役割を再設計して募集人が専門性を発揮できる持続可能な業務モデルを構築するための第一歩としている。
AIの応対範囲と募集行為の除外方針
実証実験の設計にあたっては、保険募集に係る法令等の遵守を前提として方針が定められている。
AIの応対範囲は、受付・名乗り・AIによる応対である旨の案内、契約者本人の確認、用件の聞き取り、担当者への取次と記録に限定される。一方で、商品説明、意向把握、比較推奨、保険料試算、補償内容に関する回答、申込の受領といった募集行為に該当する応対はAIが行わず、速やかに募集人による有人対応へ切り替える運用をとる。
システム面では「hokan®︎」とのAPI連携を行い、顧客情報の照会から応対履歴・ToDoの記録までを含む業務フローの有効性を確かめる。
今後の展開と対象業務の拡大予定
検証は基本的な技術検証から実際の業務シナリオを想定した検証へと段階的に進められ、技術面だけでなく運用面や費用面も含めて実務での実現可能性を総合的に評価する。なお、本件は実証実験であり、今後の製品・サービス化にあたって仕様や内容は変更となる可能性がある。
今後は検証結果を踏まえ、住所変更などの各種手続きに関する一次受付業務へ対象を順次拡大する予定である。さらに、契約更改に係る業務についても募集人が専門性を要する業務に注力できるよう効率化を検討するほか、将来的には同様の課題を抱える保険代理店への展開なども検討していくとしている。
関連企業概要
- 株式会社hokan
- 代表取締役社長:横塚 出
- 本社:東京都中央区
- 事業内容:保険代理店向け顧客・契約管理サービス「hokan®︎」の提供
- コーポレートサイト:https://www.corp.hkn.jp/
- 三井物産インシュアランス株式会社
- 代表取締役社長:福田 英之
- 本社:東京都千代田区
- 概要:三井物産インシュアランス・ホールディングス株式会社傘下の総合保険代理店(1992年設立)。損害保険21社、生命保険13社、少額短期保険3社の乗合代理店(2026年10月現在)
- コーポレートサイト:https://www.insurance.ne.jp/
- お問い合わせページ:https://insurance-hd.com/contact.html
本記事は三井物産インシュアランス株式会社および株式会社hokanの発表をもとに作成されています。
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