精神疾患の家族支える人の49.7%に強い心理的苦痛 ベータトリップ調査
株式会社ベータトリップは、10月10日の世界メンタルヘルスデーに合わせ、うつ病等の精神疾患のある方を支える家族322人を対象に実施した実態調査の結果を公表した。調査によると、心理的苦痛が強い人の割合は49.7%と、全国平均の9.8%と比べて約5倍にのぼることが明らかになった。また、働く家族の40%が本人の状況を職場の誰にも伝えておらず、相談先の確保や仕事との両立に課題を抱える実態も浮き彫りになっている。
家族自身の心身に強い負担 全国平均の約5倍に心理的苦痛
調査は、精神疾患のある家族を支える人の健康や仕事、経済、相談の状況を把握することを目的に行われた。

国の国民生活基礎調査でも用いられる指標「K6」で測定したところ、過去1か月の状態をもとにした心理的苦痛が強い人(K6 10点以上)の割合は49.7%となり、全国平均(9.8%)の約5倍に達した。体の不調(自覚症状)がある人も45.7%で、全国平均(27.7%)を18.0ポイント上回った(20歳以上の全国値約31%との差は約15ポイント)。本人を支えることへの心理的負担を「かなり/非常に強く」感じている家族は48%で、本人が急性期の家族では70%にのぼる。「本人の状態や今後について不安や心配を感じる」と答えた人は64%だった。
働く家族の40%が職場に伝えず 制度の認知にも課題
働いている家族(n=275)を対象とした質問では、本人の状況を職場の「誰にも伝えていない」人が40%でもっとも多くなった。勤務先に支援制度が「ない/あるかどうかわからない」と答えた人は43%だった。

一方で、制度を利用した人の69%は「役に立った」と回答している。勤務先に家族のことを相談できる窓口があれば利用したい人(「利用したい」「内容によっては利用したい」の合計)は67%を占めた。
孤立する家族と専門的な相談窓口へのニーズ
本人を支えることについて「自分一人では抱えきれない」と感じることが多い家族は55%に達した。医療機関、福祉サービス、家族・親族、友人・知人、その他のいずれにも相談できていない家族は20%にのぼる。
福祉サービスに「定期的に/ときどき相談している」家族は19%にとどまり、家族が必要としている支援としては「家族が相談できる専門的な窓口」(68%)が最多となった。なお、回答者は家族向けコミュニティサイト「encourage」の会員で配偶者・パートナーが6割を占めるため精神疾患のある方の家族全体を代表するものではない点や、全国値との比較は年齢構成などを調整していない参考値である点などの留意点も付記されている。
株式会社ベータトリップについて
調査を実施した株式会社ベータトリップは、代表取締役の林 晋吾氏が率い、精神疾患を抱える人の家族向けコミュニティサイト「encourage」の運営やメンタルヘルス領域における市場調査などを手掛けている。
- 所在地:東京都目黒区目黒2-11-3
- URL:https://encourages.jp/
本記事は株式会社ベータトリップの発表をもとに作成。
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