FIAと東京海上ディーアール、地政学・技術流出リスク対策で協業
Fortis Intelligence Advisory株式会社と東京海上ディーアール株式会社は、日本企業の地政学・技術流出リスクへの対応力強化を目的とした協業を開始した。両社が持つ地政学リスク分析やカウンターインテリジェンスの知見を組み合わせ、リスク評価から具体的な対策の実装までを一貫して支援する。国際情勢が変化するなか、経営判断と現場の対策の双方を支える体制を整える。
協業の背景と課題
国際的な技術覇権競争や安全保障環境の変化を背景に、企業には事業継続やサプライチェーンの安定確保に加え、競争力の源泉となる重要技術や営業秘密の保護が求められている。2026年7月21日に公表されたコーポレートガバナンス・コード(2026年改訂版)の原則4-4の解釈指針においても、経済安全保障を巡る環境変化などの地政学的要因によるサプライチェーン途絶や技術等の情報流出への対応が、リスク管理体制を整備する際の考慮事項に含まれ得ることが示されている。
一方で、地政学リスクの情報を収集していても、自社のどの技術が誰からどのような経路で狙われるのかを把握できず、採用、共同研究、取引先選定における判断や社内対策につなげられない課題が存在する。両社はこうした課題に対応するため、知見と支援機能を結び付けて協業を開始した。
提供される主な支援内容
Fortis Intelligence Advisory株式会社(代表取締役:稲村 悠、以下「FIA」)が持つ技術流出リスクの調査・評価および実装支援の実績・知見と、東京海上日動火災保険株式会社をはじめとする東京海上グループの東京海上ディーアール株式会社(代表取締役社長:水野 一幸、以下「TdR」)が培ってきた地政学リスク・インテリジェンスサービスなどを組み合わせ、企業の課題に応じたソリューションを提供する。具体的な支援内容は以下の通りである。
- 守るべき技術とリスクの明確化
重要技術・情報資産の棚卸・評価を行い、国際情勢や各国の政策動向を踏まえて想定される脅威と流出経路を把握する。現在の管理状況を確認した上で、優先して対応すべき課題を明確にする。
- 人・組織のリスク評価と判断支援
採用候補者、共同研究先、取引先等について、関係する組織・人物とのつながりを調査・分析する。属性や懸念情報の有無だけで結論づけず、関係性の実態や職務内容、取り扱う技術・情報を踏まえてリスクを評価し、取引や研究等を進める際の条件や管理方法の検討を支援する。
- 予防・検知・対応の仕組みづくり
アクセス権限や情報の取り扱い、外部接触に関する報告・相談、異常の検知、インシデント発生時の対応など、各社の業務に即した対策の設計・導入を支援する。部門横断の体制整備や教育・訓練も組み合わせ、重要技術に携わる社員を外部の働きかけから守りながら対策の定着と改善を図る。
なお、具体的な支援内容や組み合わせは、企業の事業特性、既存の管理体制、個別の要望に応じて設計される。
共同調査研究と情報発信の展開
両社はソリューションの提供に加え、新たな経済安全保障対応ソリューションの開発に向けて共同調査研究を実施する。FIAの技術流出リスクに関する調査・分析および対策実装の知見・実績と、TdRが有する地政学リスク分野のコンサルティング実績や、サプライチェーンに関する外部ビッグデータを活用した先進的なリスク評価手法の研究を組み合わせる。
また、日本企業への影響が懸念される地政学・経済安全保障上のリスクや技術流出の課題について、共同レポートの発信、公開ウェビナー、企業向けの非公開ワークショップの企画・実施を通じて情報発信を行い、具体的な対応策の普及を図る方針だ。
両社の概要
- 東京海上ディーアール株式会社
1996年に誕生した東京海上グループの企業。地政学リスク分野を含めた企業を取り巻く様々なリスクに対し、コンサルティングやソリューションを提供している(URL:https://www.tokio-dr.jp/)。
- Fortis Intelligence Advisory株式会社
経済安全保障およびカウンターインテリジェンスの専門知見と、調査・分析、AI・データ解析技術を組み合わせ、企業の重要技術・情報・人員・組織を守るインテリジェンス・ファーム(URL:https://www.fortisintel.com/)。
本記事はFortis Intelligence Advisory株式会社の発表をもとに作成。
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