三井住友銀行など、STとSC活用のDvP決済実証フェーズ2まで完了
株式会社三井住友銀行、大和証券株式会社、株式会社SBI証券、SBI R3 Japan株式会社、大阪デジタルエクスチェンジ株式会社、株式会社BOOSTRY、Progmat株式会社、株式会社Datachainの関係8社およびSBI VCトレード株式会社は、セキュリティトークン(ST)の二次流通市場取引においてステーブルコイン(SC)を活用したDvP決済の実証プロジェクト「Project Trinity」のフェーズ1およびフェーズ2を完了した。本検証では、大和証券株式会社と株式会社SBI証券の間で実発行したSTとSCを用いたDvP決済の業務運用検証を実施し、設定したシナリオとタイムラインの範囲において期待通りの結果を確認した。
ST二次流通市場における元本リスク排除を目指す背景
現行のセカンダリーマーケットにおけるST売買取引では、証券会社間の資金決済とSTの受渡しが必ずしも同時に行われない非DvP決済となっており、取引当事者間に片履行による元本リスクが存在することが大口取引や市場拡大の制約となっていた。
こうしたなか、2023年施行の改正資金決済法に基づき法定通貨と連動するSCの発行が可能となったことを受け、関係各社はSCが持つブロックチェーン上での即時価値移転機能に着目した。スマートコントラクトを活用してSTの引渡しとSCの支払いを同時に行うDvP決済を検証し、日本のデジタル証券市場における安全かつ高度な金融決済インフラの構築を目指している。
実証プロジェクトのフェーズ1とフェーズ2の成果
本プロジェクトは、将来的な「あるべき姿」として約定後即時グロス決済を見据えつつ、数年以内に実現可能な「目指す姿」として証券会社間におけるSCを活用したT+2のDvP決済を定義し、2つのフェーズに分けて実証を進めてきた。

2025年8月~2026年3月に実施されたフェーズ1では、オペレーション、システム、法制度の観点から現状と目指す姿とのギャップを整理し、フェーズ2の業務運用検証計画や開発要件について合意したほか、専門の弁護士協力のもと関係当局への法対応にかかる照会を行った。

2026年4月~2026年9月のフェーズ2では、SBI VCトレード株式会社が発行した「自己私募ST社債」を用い、大阪デジタルエクスチェンジ株式会社が運営するSTART市場での取引を想定した株式会社SBI証券と大和証券株式会社の間の2つの自己のST譲渡取引において、株式会社三井住友銀行が発行する第3号電子決済手段(特定信託受益権型SC)を決済手段としたDvP決済を実施した。ST基盤および社債原簿管理サービスはProgmat株式会社が、ST・SC間のクロスチェーン技術はProgmat株式会社と株式会社Datachainが共同で提供し、SC基盤はTISI株式会社とFireblocks Pte. Ltd.の協力のもと株式会社三井住友銀行が提供した。
実務面の課題整理と今後の展望
一連のプロセスを通じて、証券会社間におけるSTとSCのT+2/DvP決済は法務面・技術面・業務運用面において実現可能性が一定程度確認された。一方で、複数取引や複数ST基盤、複数決済手段、DvP/非DvP混在を想定した環境に向けては、決済時限内での安定的な運用を可能とする体制整備や業務アプリケーションの高度化など、実務面で取り組むべき課題が整理された。
関係8社は、検証で得られた知見や課題を踏まえ、今後の制度・市場インフラの整備動向や業者間決済に適したデジタル通貨の発展状況を注視しながら今後の対応を検討していくとしている。
株式会社Datachainについて
- 会社名:株式会社Datachain
- 代表者:代表取締役 久田 哲史
- 所在地:東京都港区東新橋二丁目12-1 PMO東新橋4階
- 設立:2018年3月
- 事業内容:ブロックチェーン技術に関する企画・開発
- URL:https://www.datachain.jp/ja
本記事は株式会社Datachainの発表をもとに作成されています。
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