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日本の初期温水洗浄便座が歴史的業績称えるIEEE Milestoneに認定

伊奈製陶(現・株式会社LIXIL)、東洋陶器(現・TOTO株式会社)、松下電器産業(現・パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社)が1967年から1979年にかけて発売した温水洗浄便座が、電気・電子分野の国際学会IEEE(アイ・トリプル・イー)より「IEEE Milestone」に認定された。

今回の認定名称は「温水洗浄便座の先駆け、1967-1979」(Title:Pioneering Electric Bidet Toilets, 1967-1979)となっている。日本人の体格や生活習慣に合わせた開発を通じて個人衛生の向上や衛生技術の変革をもたらし、生活の質(QOL)を高めた功績が評価された。

社会や産業の発展に寄与した歴史的業績を顕彰

IEEE Milestoneは、電気・電子をはじめとする技術領域において達成された画期的なイノベーションの中で、開発から25年以上経過し、社会や産業の発展に多大な貢献をした歴史的業績を顕彰する制度として1983年に創設された。

顕彰元であるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)は、米国に本部をおく電気・電子分野の世界最大の技術専門家組織である。1884年に創立されたAIEE(米国電気学会)と1912年創立のIRE(無線学会)が1963年に統合して発足した。

日本では1960年代に温水洗浄便座が登場して以降、信頼性の高い洗浄・乾燥機能の開発や普及活動が進められ、内閣府「消費動向調査」によると、現在では国内の一般家庭の約8割に普及している。

認定を受けた3社の先駆的製品

今回の認定対象となったのは、各社が1960年代から1970年代にかけて開発・発売した以下の3製品である。

  • サニタリイナ61(1967年・伊奈製陶)

1964年に医療用として販売されていたスイスのクロス・オ・マット社の温水洗浄便器の輸入販売を開始したものの、日本人の体型に合わなかったことから国産化に着手し、1967年に発売された国産初の温水洗浄機能付きトイレ。日本人のおしりの形を調べ、アンケートを取りながらノズルの位置や角度などの開発が行われた。ポンプの水圧でノズルを押し出して温水洗浄を行う機構を備え、足元のスイッチ一つで温風乾燥から便器洗浄までを行う完全自動式を実現した。後の「シャワートイレ」に繋がる製品となっている。

  • ウォッシュエアシート(1969年・東洋陶器)

1964年に米国のアメリカン・ビデ社から輸入販売していた製品に外観から基本機構に至る大規模な改良を施し、1969年に国産化して発売された。外気温に関わらず安定した適温の温水でおしり洗浄ができる機構や、快適な温度の温風でおしり乾燥ができる機構を独自開発し、暖房便座機能とともに搭載した。後の「ウォシュレット」に繋がる製品である(※「ウォシュレット」はTOTO株式会社の登録商標)。

  • DL-80(1979年・松下電器産業)

1979年に発売された、電子式制御を本格的に導入した民生用温水暖房便座。既存の便器に後付け可能な設計を採用し、トイレ設備全体を交換することなく導入できる利便性を実現した。電気暖房機や電気湯沸かし器などの家電開発・製造ノウハウを活かし、温水温度や水圧を精密に制御する電子制御技術により快適性と安全性を両立させた。後の「ビューティ・トワレ」に繋がる製品となっている(※「ビューティ・トワレ」はパナソニック ハウジングソリューションズ株式会社の登録商標)。

衛生文化の定着と今後の展望

日本国内において半世紀以上の時をかけて「おしりを洗う」文化が根付いた温水洗浄便座は、海外においても認知を拡大しつつある。

関係企業各社は、今後も日本で発展してきた温水洗浄便座の技術や文化を世界に広め、衛生的で快適なトイレ空間の提供に取り組んでいくとしている。

本記事は株式会社LIXIL、TOTO株式会社、パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社の発表をもとに作成。

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