Sassorとポート、高圧系統用蓄電所のアグリゲーション運用で契約締結
株式会社Sassorとポート株式会社は、ポートが開発・保有する高圧系統用蓄電所のアグリゲーション運用に関する契約を締結しました。
対象となる蓄電所は2027年上期に系統連系を予定しており、系統連系にあわせてSassorによる市場運用を開始します。JEPX(日本卸電力取引所)でのアービトラージに加え、需給調整市場や容量市場を組み合わせたマルチマーケット運用によって、系統用蓄電所の収益最大化と電力系統の安定化への貢献を目指すとしています。
取り組みの背景と対象設備の概要
再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力需給の変動を吸収する調整力の確保が重要視されています。系統用蓄電所は、JEPXでの価格差取引をはじめ、需給調整市場や容量市場での活用が期待されるリソースです。
ポートは2026年4月に系統用蓄電所事業への本格参入を決定し、2027年3月期には計14ヶ所の投資を決定するなど、複数地域で高圧系統用蓄電所の開発・事業運営を推進しています。今回の契約対象となる設備もポートが新たに開発を進めるもので、概要は以下の通りです。
- 対象設備:高圧系統用蓄電所
- エリア:東京電力エリア
- 定格出力:約2MW
- 定格容量:約8MWh
- 系統連系予定時期:2027年上期(予定)
運用の役割分担と支援内容
系統用蓄電所の事業化には、市場価格の予測や入札戦略、SOC(充電状態)や蓄電池劣化を考慮した運用計画、EMS・PCSとの連携など、高度な運用体制が求められます。
今回の取り組みにおける役割分担として、ポートが高圧系統用蓄電所の開発・事業運営を担い、Sassorがアグリゲーターとしての市場運用(供出可能量管理、入札計画、遠隔監視・制御、実績管理、精算レポート)を一体で担当します。
Sassorは、AIによる蓄電池の最適制御技術やアグリゲーションプラットフォーム「ENES」の開発・運用知見を活かし、以下の取り組みを実施します。
- AIによる市場価格予測と入札最適化
AI収益予測エンジンや需給調整市場の価格予測モデルを活用し、市場環境の変化に応じた入札計画を立案・見直しします。
- EMS・PCS・BMSと連携した遠隔監視・制御
ローカルEMS、クラウドEMS、PCS、BMSと連携し、状態監視や制御指令、ログ取得を行います。
- JEPX・需給調整市場・容量市場を組み合わせたマルチマーケット運用
JEPXでのアービトラージを起点に、需給調整市場および容量市場への参加を段階的に拡大します。
- 精算・月次レポートまでの一貫支援
市場収益や稼働実績、制御実績、通信・停止履歴を整理し、精算や請求、月次レポートに必要なデータを提供します。
今後の展望
両社は今回の蓄電所を皮切りに、ポートが開発を進める系統用蓄電所へのアグリゲーション運用の対象拡大に向けて協議を進めており、今後順次連携を拡大していく予定です。また、Sassorは需給調整市場の商品対応範囲の拡充やマルチマーケット運用の高度化を通じ、系統用蓄電所の収益性向上を支援する方針です。
両社の概要
ポート株式会社
- 代表者:代表取締役社長CEO 春日 博文
- 所在地:東京都新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー5F
- 設立:2011年4月18日
- 上場:東京証券取引所・福岡証券取引所(証券コード:7047)
- 事業内容:成約支援事業、業務支援事業(系統用蓄電池の開発・事業運営)など
- URL:https://www.theport.jp/
株式会社Sassor
- 代表者:代表取締役 石橋 秀一
- 所在地:東京都渋谷区桜丘町 4-17
- 設立:2010年9月30日
- 事業内容:AIを活用した電力アグリゲーションサービスの開発・提供
- URL:https://www.sassor.com
本記事は株式会社Sassorおよびポート株式会社の発表をもとに作成されています。
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