東京23区の中古マンション在庫増加 2006年以降築の築浅に集中
マンションリサーチ株式会社は、東京都に所在する中古マンションの販売事例338,169件を分析した市場動向を発表した。東日本不動産流通機構によると、東京都の中古マンション市場は成約件数が前年比18.7%減となる一方で、在庫は前年比21.3%増と成約減と在庫増が同時に進行している。ただし、市場の詳細を分析すると需要が一律に低下しているわけではなく、築年帯によって在庫の動きに違いが生じている状況が浮き彫りとなった。
築年帯で分かれる在庫動向と築浅物件への偏り
東京都23区全域の中古マンション在庫推移を築年帯別に整理すると、1982年以前築のいわゆる旧耐震マンションは微小ながら在庫が減少する傾向が見られ、1983年~2005年築については微減から横ばいに近い推移となっている。
これに対して、2006年以降築のマンションでは明らかな在庫増加傾向が確認された。東京都23区では築年の浅いマンションが全供給戸数の約37%を占めており、シェアの大きい築浅物件の在庫増加が市場全体の在庫数を押し上げる要因となっている。
都心3区をはじめとする各エリアの状況
千代田区、中央区、港区の都心3区に絞ると、2006年築以降の中古マンションで大きく在庫が増加している。都心3区では2000年代後半以降に供給されたタワーマンションや大規模マンションのストックが多く、価格上昇局面で投資対象としても注目されてきた。しかし、金利や住宅取得コストの上昇に伴い、売り手の設定価格と買い手の購買力とのバランスが変化したことで成約までの期間が長期化し、在庫増につながっているとみられる。
2006年以降築の在庫増加は都心3区に限らず、新宿区、渋谷区のほか江東区、目黒区、品川区などでも上昇傾向が見られる。一方で、同じ築年帯において足立区では明確な在庫減少傾向が確認された。
1983~2005年築の動向と市場評価の視点
1983年~2005年築のマンションについては、世田谷区、杉並区、大田区、板橋区、足立区、江戸川区などで比較的明確な在庫減少傾向が確認されている。売却物件の供給減少という要因も考えられるものの、すべての中古マンションで流動性が低下しているわけではない状況を示している。
現在の中古マンション市場においては、単純な価格上昇率や在庫数だけでなく、販売期間や値下げ回数といった流動性の指標を確認することが重要とされる。

調査概要および会社概要
今回の調査概要および発表元の会社概要は以下の通り。
【調査概要】
- 対象期間:2022年1月期〜2026年8月期
- 実施主体:マンションリサーチ株式会社
- 分析範囲:東京都に所在する中古マンションの販売事例
- 抽出データ数:338,169件
- 集計手法:市場に流通している既存住宅の売り出しデータを系統的に取得・解析し、統計的調整を経て算出
【会社概要】
- 会社名:マンションリサーチ株式会社
- 代表取締役社長:山田力
- 所在地:東京都千代田区神田美土代町5-2 第2日成ビル5階
- 設立年月日:2011年4月
- 資本金:1億円
本記事はマンションリサーチ株式会社の発表をもとに作成。
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