食団連とぐるなびの熊本地震後調査 78.2%が訪問を迷惑と懸念
一般社団法人 日本飲食団体連合会(食団連)と株式会社ぐるなびは、令和8年熊本地震後の訪問・外食行動に関する共同アンケートの結果を公表した。一般消費者376件の回答を集計したところ、78.2%が「今行くと、現地の迷惑になりそう」と感じている一方、正確な営業情報や行政等からの発信、クーポンなどの需要喚起策が来訪を後押しすることが示された。食団連はこの調査速報を熊本県へ共有・提言し、県によるプレミアム付き食事券施策の始動につながっている。
78.2%が訪問を迷惑と懸念 一方で回答店舗の83%が営業や再開見込み

2026年7月28日の地震発生後における消費者の意識を尋ねたところ、「現在の熊本について『今行くと、かえって現地の迷惑になりそうだ』と感じますか」という問いに対し、「とてもそう思う」(37.5%)と「ややそう思う」(40.7%)を合わせて78.2%に達した。
これに対し、食団連が熊本県内の飲食店を対象に実施した被災状況アンケート(2026年8月4日時点、回答84件)では、70件(83%)が「通常営業できている」「一部制限して営業している(時間短縮・メニュー縮小等)」「休業中(再開のめどあり)」のいずれかであった。なお、この83%は回答84件における3区分の合計であり、熊本県内全店舗の営業率や全店舗が通常営業中であることを示すものではない。また、1か月先の予約までキャンセルになったという声も寄せられている。

消費者調査において「熊本市内の飲食店の81~100%程度が営業している」と見込んだ人は7.2%にとどまっており、現地の回復状況が十分に伝わっていない可能性がうかがえる。

自治体の発信やクーポンが訪問意向を後押し
災害が起きた地域を「訪れてもよい」と思う条件(複数回答)では、「自治体や行政が『来てください』と発信したとき」が47.1%で最も多く、「現地の店や宿が営業再開を発信したとき」(44.7%)、「交通機関の復旧が発表されたとき」(42.3%)が続いた。


また、アンケート内で飲食店の営業・再開状況やキャンセルの声を提示したところ、提示前に83.5%だった訪問意向(「ぜひ訪れたい」29.8%、「機会があれば訪れたい」53.7%)は、提示後に87.3%(「ぜひ訪れたい」26.1%、「機会があれば訪れたい」61.2%)へと3.8ポイント上昇した。「あまり訪れたいと思わない」「訪れたいと思わない」の合計は7.2%から4.3%へ2.9ポイント低下している。
さらに、「宿泊料金や飲食店で使える割引・クーポン」があった場合については、「かなり行きたくなる」(38.8%)と「やや行きたくなる」(33.0%)を合わせて71.8%が訪問意向が高まると回答した。

熊本県が25億円分のプレミアム付き食事券施策を発表
食団連は2026年8月下旬に熊本県庁を訪問し、本調査の速報データを共有した上で、公式情報発信とクーポン施策を含む外食産業向け経済対策の早期検討を要望した。
熊本県は県独自の検討・判断により、9月2日にプレミアム付き食事券「食べて応援!食のみやこ熊本券」の販売を発表した。概要は以下の通り。
- プレミアム率:25%
- 販売価格:1口10,000円(12,500円分利用可能)
- 発行規模:20万口(券面総額25億円分、購入者負担20億円・プレミアム相当5億円)
- 利用期間:2026年9月10日(木)~10月15日(木)
- 利用可能店舗:熊本県内の登録飲食店(「食のみやこ熊本」応援宣言店)
券面総額ベースの需要喚起規模は最大25億円となる。食団連は今後も食事券の利用促進や食の魅力発信を通じて支援を後押しする方針で、ぐるなびも正確な情報発信を支援していくとしている。
調査および組織の概要
災害発生後の訪問・外食行動に関する消費者意識調査の概要は以下の通り。
- 実施主体:一般社団法人 日本飲食団体連合会、株式会社ぐるなび
- 調査時期:2026年8月(回答期限:8月31日)
- 調査方法:Webアンケート(自主調査・任意回答、無作為抽出ではない)
- 対象:一般消費者(有効回答数376件)
発表元の概要は以下の通り。
一般社団法人 日本飲食団体連合会
- 代表者:代表理事 佐藤裕久
- 所在地:東京都千代田区有楽町1-1-2 日比谷三井タワー11階 株式会社ぐるなび内
- 会員構成:加盟団体・企業69団体/オフィシャルパートナー85社(2026年6月時点)
株式会社ぐるなび
- 代表者:代表取締役社長 杉原章郎
- 所在地:東京都千代田区有楽町1-1-2 日比谷三井タワー11F
- 資本金:100百万円(2026年6月30日現在)
本記事は一般社団法人 日本飲食団体連合会、株式会社ぐるなび、および熊本県の発表をもとに作成しています。
ビジネスパーソンの課題解決と納得感にこだわるDellows News編集部。キャリア論からAI、健康法まで幅広い分野に対応し、複雑なテーマでも平易な言葉で丁寧に解説。読者が「明日から使える」知識やヒントを得られるよう、具体的な事例・データ・専門家の見解を交えて執筆。情報を整理し、納得感ある記事づくりを心がけています。



