琵琶湖博物館が歴史資料の画像等をweb公開へ 絵巻の実物展示も
琵琶湖博物館は、公式ウェブサイトで公開している収蔵資料データベースを更新し、歴史資料927点の目録情報と173点の画像データを公開します。これにあわせて、新たにデータを公開する絵巻「湊はん志やう画巻(みなとはんじょうがかん)」の実物展示が行われます。
歴史資料の目録927点と画像173点を新規公開
今回の更新では、収蔵資料データベースの「文書」カテゴリに歴史資料927点の目録情報が追加され、累計で1,219点となります。また、歴史資料173点の画像データも新たに公開されます。
別サイトで公開済みの国指定重要文化財「東寺文書」を除き、同館が収蔵する歴史資料の画像の継続的なweb公開は今回が初となります。公開日は令和8年(2026年)9月15日(火)で、同館の「収蔵資料データベース」(https://www.biwahaku.jp/study/collection.html)から閲覧可能です。
貴重な絵画資料の公開と研究進展への期待
目録情報には、江戸時代以降の近江の地域史に関する文書や典籍のタイトル、寸法などの基本情報が掲載されます。
画像データには、企画展示「博物館はタイムマシンー魚類学者がみた琵琶湖ー」で紹介されている魚「ガナイタ」が描かれた「近江国琵琶湖淡水魚絵巻」や、幕末の近江盆地の植生が詳しく描かれた「琵琶湖真景図」など、一部の絵画および絵図・地図資料が含まれています。
デジタルデータの公開により、琵琶湖地域の近世以降の歴史や景観に関する調査研究の進展が期待されています。同館は今後も未整理資料の目録作成や古文書などの撮影作業を継続し、公開範囲を広げていく予定としています。なお、公開画像を出版物やweb、発表スライドなどで利用する場合は、同館への利用申請が必要です。
記念展示で「湊はん志やう画巻」の実物を公開
データベースの公開にあわせ、第36回学芸員のこだわり展示「江戸時代の湖畔イメージに迫る―「湊はん志やう画巻(みなとはんじょうがかん)」をよむ―」が開催されます。

「湊はん志やう画巻」は、美術史学の観点から江戸時代中期(18世紀頃)の作と推定されている作者不明の絵巻物で、全長は562cmです。「はん志やう」は「繁盛」を意味し、石山寺とその周辺、瀬田の唐橋、膳所城、大津の町、唐崎の松にいたる琵琶湖の南湖のほとりの名所が描かれています。
人物の意匠や持ち物、表情などが丹念に描かれる一方、大津の湖岸の町並みや漁具のエリなどがデフォルメされていることから、当時の実態そのものではなく、賑わう南湖のイメージを描いたものと考えられています。
記念展示の開催概要
展示の概要は以下の通りです。
- 会期:2026年9月15日(火)~2026年11月15日(日)
- 開催時間:9:30~17:00(最終入館16:00)
- 場所:B展示室 館蔵品紹介コーナー
- 展示資料:湊はん志やう画巻(当館蔵)、擬宝珠(ぎぼし)(当館蔵)
- 料金:常設展示観覧券が必要
展示スケジュールは3期に分かれており、9月15日(火)~10月4日(日)、10月6日(火)~10月25日(日)、10月27日(火)~11月15日(日)の各期間で異なる場面が展示されます。展示されていない場面は、収蔵資料データベースの画像で閲覧できます。
本記事は琵琶湖博物館の発表をもとに作成しました。
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