まちまもり、鳥獣被害の通報窓口を開発 9月から実証自治体を募集へ
福井県あわら市の合同会社まちまもりは、住民がまちの困りごとを写真1枚と地図で自治体に届けられる通報窓口システム「まちまもり」を開発した。第一弾として鳥獣被害に対応し、2026年9月から実証に参加する自治体を先着5件程度募集する。実証期間中の利用料は無料となる。

被害情報の集約に向けた開発の背景
農林水産省の調べによると、令和6年度(2024年度)の野生の鳥や獣による農作物の被害は全国で188億円に上り、前の年度より24億円増加した。また、環境省の調べ(速報値)では令和7年度(2025年度)のクマによる人身被害の死者数が過去最多の13人となっている。



あわら市でぶどう農家を営む代表社員の岡田英明は、被害の連絡先が分かりにくく、開庁時間内に通報しづらい現状を指摘している。こうした課題に対し、住民が気軽に通報でき行政が迅速に状況を確認できる仕組みとして本システムが開発された。


住民側はアプリのインストールや会員登録をすることなく、写真撮影と地図での位置指定を行うだけで通報できる。氏名や連絡先の入力なしで送信できるほか、日本語、英語、中国語(簡体字)に対応している。


自治体側の管理画面では、届いた通報が「受付→確認→対応中→完了」の順で整理され、地図や一覧で把握できる。地区別や分野別の件数、受付から完了までの日数はCSV形式で書き出すことが可能となっている。また、住民向けに公開される地図には、自治体が公開を選択した通報のみが場所をぼかして表示される。鳥獣被害のほか、道路の陥没や不法投棄などの分野にも対応可能な設計となっている。

実証実験の概要と料金体系
実証実験の対象は全国の市区町村および都道府県で、期間は3〜6か月ほどを想定している。猟友会(鳥獣被害対策実施隊)へのID発行による捕獲状況の共有や、農家・住民からの通報受付などを検証する。

正式導入時の料金は全国共通の公開料金となっており、機能によるプランの違いはなく人口規模のみで決定される。初期費用は0円で、年額(税抜)は以下の通りとなっている。
- 人口1万人未満:24万円(税込26万4千円)
- 1万人以上5万人未満:36万円(税込39万6千円)
- 5万人以上20万人未満:60万円(税込66万円)
- 20万人以上(指定都市を除く):84万円(税込92万4千円)
- 指定都市:132万円(税込145万2千円)
- 都道府県:180万円(税込198万円)
会社概要
- 会社名:合同会社まちまもり
- 代表者:代表社員 岡田英明
- 所在地:福井県あわら市山十楽11-11
- 設立:2026年7月
- 法人番号:5210003002075
- 事業内容:ソフトウェアの開発・運営など
- ホームページ:https://machimamori.jp/
本記事は合同会社まちまもりの発表、農林水産省「令和6年度 野生鳥獣による農作物被害状況」、環境省「クマ類による人身被害について(令和7年度・速報値)」をもとに作成しました。
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