Dellows News

公務員調査、市区町村の20〜30代の26.2%がバーンアウト型 パーソル総研

株式会社パーソル総合研究所は、中央官庁および地方自治体で働く公務員を対象に実施した「公務員の職業生活に関する定量調査」の結果を発表しました。調査では、公務員の職業生活の実態とともに、仕事への誇りや成長実感、キャリアなどを幅広く分析しています。その結果、公務員であることに誇りを感じている割合は4~5割にとどまるほか、市区町村の若手層における疲弊や成長実感の伸び悩みが浮き彫りとなりました。

公務員としての誇りや成長実感の実態

調査によると、「公務員であること」に誇りを感じている割合は、中央官庁職員で約5割、基礎自治体(市区町村)職員では約4割にとどまりました。これは、参考値として示された教員・看護師の別調査の結果を下回る水準です。公務員としての誇りには、社会や地域への貢献実感がプラスに関連する一方、努力が報われないという評価不満がマイナスに関連していることが示されました。

また、働くことを通じた主観的な幸福感を示す「はたらく幸せ実感」は会社員平均と概ね同水準でしたが、「はたらく不幸せ実感」はすべての所属・職種で会社員平均を上回りました。仕事を通じた成長実感についても、すべての所属・職種で会社員平均の48.6%を下回り、市区町村では行政職が33.8%、技術職が35.1%という結果になっています。

市区町村で目立つ若手のバーンアウトとクレーム負担

仕事への熱意とストレスの状態から分類した分析では、市区町村に勤務する20~30代の公務員のうち、熱意が低くストレスが高い「バーンアウト型」が26.2%と、4人に1人を占めました。全年代でみると、「バーンアウト型」の転職意向は41.0%に達し、「ワーク・エンゲイジメント型」の20.3%を上回っています。

住民対応の現場における負担も明らかになりました。仕事で「市民」を最も意識する割合は市区町村で63.4%にのぼる一方、「直接、感謝の言葉をかけられることが多い」と答えた割合は20.4%にとどまりました。さらに、市区町村ではクレーム対応を個人で担う割合が52.7%と半数を超え、市区町村役場勤務の45.4%がクレーム対応による疲弊を感じていると回答しています。

継続就業を左右する要因と組織課題

公務員を家族や友人に勧めない理由としては、中央官庁・地方自治体ともに「ストレスが多い」が上位に挙がりました。中央官庁の行政職(政策系)と技術職では「残業や業務量が多い」が最多となったほか、地方自治体では「成果が評価されにくい」「ルールや手続きが多く自由度が低い」といった理由が多く挙げられています。

公務員として働き続けたい気持ち(継続就業意向)に最も強く関連する要素は「長期的なキャリアの見通し」であり、次いで社会や地域への貢献実感、自身の役割や仕事の意義を認識できていることが続きました。また、公務員の職業イメージは年代を問わず「家族・親族」から形成される割合が約4~5割と高くなっています。

パーソル総合研究所は調査結果を踏まえ、公務員の魅力を高め持続的に継承するための提言をまとめています。「感謝と成果」の見える化や、経験と専門性がつながる人事異動の実施、努力や貢献が正当に評価される人事マネジメントへの転換を挙げています。さらに、市民対応を「個人依存」から「組織対応」へ移行することや、管理職の価値の伝達、現職職員のウェルビーイング向上を通じた採用力の強化などを求めています。

パーソル総合研究所(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩田 亮)は、パーソルグループのシンクタンク・コンサルティングファームとして、調査・研究や組織人事コンサルティング、人材開発支援などを展開しています。

本記事は株式会社パーソル総合研究所の発表をもとに作成しました。

アクセスランキング

今日

1週間