世界の名作をコミカライズ「KADOKAWA Masterpiece Comics」、第1弾は『猫語の教科書』

株式会社KADOKAWAは2024年7月20日、新刊コミックス『猫語の教科書』を発売する。本作は、世界中の名作をスタイリッシュにコミカライズする新シリーズ「KADOKAWA Masterpiece Comics(略称:KMC)」の第1弾だ。

『猫語の教科書』は、大の愛猫家としても知られるポール・ギャリコによる不朽の”猫文学”。「猫が書いた、猫のための、人間を支配する教科書」として世に現れ、日本語翻訳版は26年前に筑摩書房から刊行され、累計約20万部のロングセラー小説となっている。

このたび漫画化された本作は、猫の目を通して描かれる人間の本質というオリジナル作品のエッセンスを残しつつ、漫画としての面白さを追求してアレンジされている。「人間のしつけ方」を実践する猫たちの奮闘ぶりは、猫好きでなくとも魅了されること間違いなしだ。

ストーリーは、ある編集者のもとへ届いた原稿が、文字や記号がまぜこぜでまるで暗号のようだったことから始まる。相談を受けたポール・ギャリコが解読すると、それはなんと、猫の手によって書かれた猫のための”人間支配の教科書”だった。いかにして居心地のいい家に入りこむか、思い通りの環境や食事を手に入れる方法、人間を虜にし快適に過ごすための乗っ取りテクニックが綴られている。

ある日、おなかをすかせて森から出てきたメス猫の「ツィツァ」は、飼い猫になろうと決心し、レイ・ショア夫妻の家を選ぶ。しかし、猫嫌いの夫に追い返されてしまう。だが、ツィツァは諦めない。仲間の猫たちに自身の考えや経験を語り、「椅子」の占領方法や、人間と暮らす上で守るべき「猫のマナー」を伝授していく。

本作で描かれているのは、人間の弱さや醜さ、愛や孤独をも冷静に分析する、猫の鋭い眼差しだ。その聡明さを知れば、人間は猫にひれ伏すしかないかもしれない。

『猫語の教科書』は、A5判、280ページ、定価1,320円(税込)で、電子書籍も同日発売される。世界中で愛されてきた名著から隠れた名作まで、100年後も”マスターピース”間違いなしの物語を厳選し、新進気鋭の漫画家たちがコミカライズする「KADOKAWA Masterpiece Comics」。現代性とエンターテイメント性にこだわって制作された作品から、人生の指針となるヒントが得られるかもしれない。